東京都西東京市のひばりヶ丘にある「みむら矯正歯科」の院長 三村です。

この前の休診日は、医科歯科大学矯正科出身の先生方の勉強会で講演をしてきました。
そこで話したことです。
(この前の日本臨床矯正歯科医会大会でも同じ症例を使いました。)

歯の移動は歯冠(口の中に出ている歯の部分)に金具を付けて、ワイヤーやゴムの力を歯根(骨の中に埋まっている部分)に伝えることで、歯と骨の間にある歯根膜といわれる組織から骨を食べる細胞を誘導して行います。
骨を食べる細胞にはいろいろあるのですが、大体は炎症が骨に波及すると骨を食べるので、作為的に骨を傷つけて炎症を起こすことで歯を動かす方法が注目されています。

骨を傷つけるには歯茎を剥がすことが一般的ですが、歯茎を剥がすと「腫れ」が出ますので、歯茎の上からメスを入れる方法を韓国の先生が推奨しています。
私は5年前のリスボンでの学会でその講義を受け、「目から鱗」状態でした。
すべての患者さんにはとてもできませんが、動かしたいのにどうしても動いてくれないときなどには非常に有効な手段と思います。
伝家の宝刀ですが、あまり使いたくはないですねえ




ちょっと刺激が強かったので口直しに。
リスボンと言えばこれですね。