21世紀のケインジアンのブログ -32ページ目

21世紀のケインジアンのブログ

金融・経済と時事問題を取り上げています。いろいろなコメントやメッセージをお待ちしております。

 

この本は、以前紹介した「バブル:日本迷走の原点」「住友銀行秘史」とともに私はバブル3部作と呼んでいる。「バブル:日本迷走の原点」は日経の記者が「住友銀行」は住友銀行の元取締役が、そして、本書は野村証券の幹部がバブル時代の社内の実情を告白している。

野村の内幕を書いた本は過去多数あるにしても、支店の個人営業だけでなく法人営業、本社内部のことまで書かれたものは本書が初めてではないか。著者の横尾氏の強烈なキャラクターによる営業力は半端でないことは読むほどに驚くばかりだ。さらに驚くことは、コンプラプライアンスの感覚ゼロでお客に平気で損をさせる実態だ。私も、野村證券に入らずに銀行に行ってよかったとこの本を読んでつくづくそう思った。銀行の営業のノルマも本当にきつかったけれど、野村証券のノルマのことを思えば、まだましだ。

この本では、上場企業の運用担当者の実態を実名で明かしたり、野村企業情報の内幕、住友信託までが株式運用の元本保証をしていた等の面白い話は多数あるが、とりわけ野村證券の旗艦店である新宿野村ビル支店の実態が一番興味深い。
 新宿野村ビル支店では、なんと信じられないことに営業課長がダイヤルQ2で情報を取って支店をあげて仕手株のオンパレード。我が国の資本市場を担うとの気概もプライドも持てず日々仕手株で回転売買をさせられる営業の現場は本当に疲弊していたのだろう。
 天下の野村がとことん落ちぶれていたことを象徴する事実だ。

 

 

 

住友銀行秘史 住友銀行秘史
 
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安倍首相にも少しはまともな判断力があるということか、トランプの大歓待を受けて、いざというときに足抜けできないようにならないかメディアによく監視してほしい。

 

安倍晋三首相は2日夜、衆院予算委員会の与党理事らと首相公邸で懇談した。2月の首脳会談で蜜月ぶりをアピールしたトランプ米大統領との関係について「トランプ氏が各国から批判を浴びている中で、そんなに仲良くなっていいのか、ゴルフやっていいのかなという迷いは今もある」と語った。国会審議では、北朝鮮の核実験などを挙げ「日本としては大統領と親密な関係を作って世界に示す選択肢しかない」と強調していた。出席者が明らかにした。

 

 


ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20170303/k00/00m/010/125000c?fm=mnm#csidx14e91d1e659e292832c004cad61256f http://linkback.contentsfeed.com/images/onebyone.gif?action_id=14e91d1e659e292832c004cad61256f
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森友学園の疑惑ますます深まるが、大マスコミの報道は腰が引け気味アリバイ的な色彩も。安倍首相も何らかの関与の可能性があり、どんなことになっているのか一番良くわかるのが日刊ゲンダイである。その内容を是非ご覧ください。

 

 

疑惑の会合の当日、安倍首相も現地に滞在していた。戦前回帰のアナクロ学校法人「森友学園」への国有地“爆安”払い下げ問題をめぐり、共産党が国会で暴露した財務省近畿財務局での価格交渉会合。財務省は当日の交渉記録をすでに廃棄したというが、安倍首相の動向もかなり怪しい。この日は国会をわざわざ抜け出し、大阪入り。安保法制の審議が大詰めを迎えていた時期に政治のウラ側で何が起きていたのか。ひとりの高級官僚の存在が一躍クローズアップされている。

 
近畿財務局9階の会議室に関係当事者が集結したのは、2015年9月4日のこと。森友学園側からは「瑞穂の國記念小學院」の校舎建築を請け負った設計会社と建設会社の両所長が出席。共産党の調査によると、土地を管理していた国交省大阪航空局の調査係と近畿財務局の統括管理官を相手に、埋設ゴミの撤去について、かなり高額な費用を提示しながら話し合ったとされる。

午前10時から2時間に及んだ交渉が終わった頃、安倍首相は伊丹空港に降り立った。その後、読売テレビの2番組に出演。読売テレビは近畿財務局から車で10分程度の距離にある。国会開会中の平日(金曜)に現役首相の地方出張は異例で、ましてや当時は安保法制審議がヤマ場を迎えていた。

 東京からの中継という選択肢もあったのに、午後6時過ぎの飛行機で再び羽田へトンボ返り。安保法制の鴻池祥肇・参院特別委員会委員長(当時)に「一国の首相としてどういったものか」と不快感を示されても強行軍を敢行した安倍首相には、大阪入りへの並々ならぬ決意を感じざるを得ない。


「国交省はこの日、小學院の校舎建築に対し、補助金約6200万円の交付を決定。翌日には首相夫人の昭恵氏が、園児に教育勅語を暗唱させる『塚本幼稚園』で講演、小學院の名誉校長に就任しました」(問題を取材するジャーナリスト)

これらのタイミングが安倍首相の大阪入りと重なったのは、単なる偶然だろうか。実は出張の前日、安倍首相は国有地問題のキーマンである高級官僚と会っていた。

 当時の首相動静を見ると、午後2時17分から10分間、官邸で財務省の迫田英典・理財局長(現国税庁長官)と会談。理財局の主な仕事は国有財産の管理だ。つまり、国有地の売却を差配する責任部局のトップから、安倍首相は何らかの報告を受けていたのだ。

「迫田氏は安倍首相の地元・山口県豊北町(現下関市)出身で、東大法学部卒。昨年6月17日付の定例人事で国税庁長官に“棚上げ”されるまで、82年入省同期の福田淳一・現主計局長と次期次官レースを争っていました」(財務省関係者)

 トップの事務次官ポストを狙う高級官僚が、時の首相に取り入るために「花を持たせる案件」を常に探り、ライバルと忠誠心を競い合う――。官僚組織を扱う小説や映画では、そんなシーンがよく出てくる。

野党は今回の問題で迫田氏の国会出席を要請しているが、与党側は一切、応じようとしない。迫田氏はやましい要素がなければ、身の潔白を進んで証明したらどうか。

「森友学園との国有地の売買契約締結は昨年6月20日。1年未満の案件の交渉記録が既に廃棄されたのは不自然です。いずれにしろ、国有地は理財局長の決裁がなければ動かせないし、その際は次官の了承を必ず得ることになります」(財務省OB)

 交渉当時、財務次官だった田中一穂氏は、第1次政権時代に首相秘書官を務めた安倍首相の“大のお気に入り”。

 同期2人が次官に就いた後の異例のトップ人事には、安倍首相の猛プッシュがあったとされる。疑惑の登場人物が皆、安倍首相と強い接点を持つのはなぜなのか。

 

 

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/200390/1

 

 

 

「安倍1強」はいい加減に何とかしてほしいと思っている私としては、政界のイチローの最後のご奉公に大いに期待している。この際、小沢が人間的に好きか嫌いかという次元の話は置いといて、政策での野党の一致を野党は目指してほしい。

 

次の衆院選で負ければ政権交代はあきらめる

 小沢一郎・自由党共同代表がアツい。過去2度、自民党を下野させた「剛腕」が、今度は安倍晋三政権打倒を掲げて永田町を駆け回り、3度目の夢に挑戦中だ。野党共闘と政権交代の道筋をどう描くのか、小池百合子・東京都知事との連携はあるのか。松田喬和・毎日新聞特別顧問が直撃した。【構成・吉井理記、写真・根岸基弘】

「格差是正」の大義の旗立てる/野党がまとまれば100%勝つ

 --小沢さんは1994年成立の選挙制度改革を主導しました。政権交代が可能な選挙の仕組みにするのが目的でしたが、今や永田町は「安倍1強」と評される有り様です。この状況を予想していましたか。

 小沢氏 もちろん。今の状況は、議会制民主主義の中で、野党に政権を担うだけの資質が育ちきっていない、ということです。日本人はせっかちで、すぐ結果を求める傾向があるが、あの英国だって、民主主義が今のように育つまで長い時間がかかっている。日本は今、少しもたついているが、日本人に民主主義をたたき込むにはもう一度政権交代をしなきゃ。「二度あることは三度ある」のです。

 --野党が国民の受け皿になっていないことが問題です。

 小沢氏 そこなんです。「安倍1強」と言うが、よく考えてほしい。民主党だって、115議席から2009年の政権交代選挙で308議席に増えて「民主1強」になった。つまり「1強」といっても大したことはないんです。だからまず国民が「政権を任せてみてもいい」と思える体制を野党が作ること。そこを国民に見せなきゃ。そうすれば間違いなく政権交代は起きます。

 --世界各国や日本で格差拡大が問題になっています。格差をなくす、という意味では、小沢さんの師匠、田中角栄元首相が再び脚光を浴びています。田中さんは地域格差の是正に力を入れていました。

 小沢氏 小泉純一郎、安倍両政権の源流をたどれば競争原理主義社会です。しかし、自由競争を放任していたら弱肉強食がはびこる200年前の初期資本主義に逆戻りです。しかも日本は急速にそうなりつつある。そこをただすことこそ政治の役割なんです。野党がその大義の旗を立てて頑張らなきゃいけない。

--ずばり聞きますが、野党の共闘が国民にアピールを与えることができるのは、野党合併による新党ですか?

 小沢氏 僕はそれがベストだと思う。次善の策として、次期衆院選で、イタリアの中道左派勢力が結集した市民運動「オリーブの木」を模して、野党の比例候補は統一名簿を作って戦うなど緩い連合を組む手もある。だが、やはり最大野党の民進党が旗を振って、我が自由党と社民党の3党で新党を作るのが一番いい。共産党とは選挙協力を密にする。現時点で共産党は新党に入るつもりはないし、こちらも加わってもらうつもりはないですから。

 --新党に共産党は入らないといっても、共産党と手を組むこと自体に拒否感がある人もいるのでは?

 小沢氏 それは違う。メリットしかない。共産党は600万の票があるが、中には保守の無党派層も含まれているんです。僕らの支持者にも「自由党がいなければ共産党に入れる」という人もいる。昔は共産党と聞くと拒否反応を示すのが普通だったけれど、今の若い人は違う。一緒に新党を作るならともかく、選挙協力なら何の問題もない。(民進党最大の支援組織)連合が「共産党と一緒に選挙は戦えない」と反発する声を聞くが、何も一緒に選挙支援をすることはない。別々に支援すればいいんです。候補者も、共産党の支援が嫌なら断ればいい。ただ、今の野党で独力でそれだけの票を取れる人はそういないと思う。

 --それでは新党で内紛が起きませんか。

 小沢氏 それはない。民主党政権時の失敗は繰り返させない。まず野党が一つの旗の下で戦うなら、何を共通の政策の柱にするか。原発でも消費税でも安全保障法制でもいい。三つ、四つは必ず合意できます。原発で言えば、民進党は「2030年代に原発ゼロにする」と言っている。みんなでそれに合意すれば、後はプロセスをどうするかという問題だけです。安保法も憲法の否定で、歴史の針を戻すものだ。絶対やるべきじゃない。でも選挙を制しなければ政策は実現できない。選挙は勝たなければいけないんです。

 --次の衆院選はいつだとにらんでいます?

 小沢氏 4月という説もあるが、常識的には秋以降でしょう。とすれば野党の結集は今国会中、夏前にはある程度、ね。その前に、野党にとっては夏の東京都議選が試金石になります。今のままでは野党は共産党以外全滅ですよ。その前に(野党共闘の)けりをつけなければ。

 --都議選では、絶大な人気を集めると思われる小池都知事の動向が鍵になります。今後の国政を見据え、野党と小池さんとの連携は可能ですか。

 小沢氏 でも小池さん、自民党の籍を抜いてないでしょ。

 --自民党との関係を清算していないことが弱点になると?

 小沢氏 小池さんの人気も、かつて日本維新の会が台頭した理由も、野党が反自民の立場を発信できなかった裏返しなんですよ。維新は反自民の有権者の人気を集めたが、どんどん自民党寄りになって有権者が離れた。小池さんも「自民党と戦う」というイメージで人気を得ているが、自民党に足を置く今のスタンスを続ければ必ず維新の二の舞いになる。そうではなく、体制批判のリーダーたらんという覚悟があれば、彼女はいい線いきますよ。

 --つまり自民党への反発は有権者に根強い。

 小沢氏 そう。だから次の選挙で勝つ。野党がまとまれば100%勝ちます。政権を目指さない政治家は即時退場すべし。次、勝てなきゃ野党は半永久的に政権は取れない。そうなれば僕もあきらめるしかない。

 --政権獲得には無党派層をつかむことが“決め手”ですが、勝算をお持ちですか?

 小沢氏 野党が一体になって国民に問えば、選挙に関心が高まり、投票率が上がります。しかも増えた票は自民党に行かず、多くは野党に来る。

 --野党共闘による新党の魅力をどうつけますか。

 小沢氏 「似た者同士がまた一緒になっただけ」と国民に受け止められるだけでは、話題にもならない。しかし、仮に今、自由党と社民党が一緒になれば、数は10人しか増えないが、支持率は増えるはず。それは政権交代の目的を果たすために大同団結したと国民が見るからです。

 

 


 ■人物略歴

おざわ・いちろう

 1942年生まれ。69年以来連続当選16回。自治相、自民党幹事長などを歴任。93年に離党し、細川護熙連立政権や2009年の民主党政権の誕生に動いた。新進、旧自由、民主、生活の各党で代表も務めた。



ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20170213/dde/012/010/002000c?fm=mnm#csidxaf76348fbf9dccd86a29f6f0e0bdd95 http://linkback.contentsfeed.com/images/onebyone.gif?action_id=af76348fbf9dccd86a29f6f0e0bdd95
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一人でも多くの方に知っていただきたい 内閣も自民党も総汚染 「安倍晋三記念小学校」疑惑の闇

内閣が吹っ飛んでもおかしくない大スキャンダルなのに、大メディアはほとんど報道しない大阪府豊中市の国有地が学校法人「森友学園」にタダ同然で払い下げられていた問題。日刊ゲンダイが詳しく報じている。私が知る限り、この問題を日刊ゲンダイがいち早く報道し、それを毎日新聞が後追い報道していたが、迫力には欠ける記事だった。他のメディアは、ほぼスルー状態だ。

だいたい、安倍首相の支援団体・日本会議の幹部が小学校を建設するのに「安倍晋三記念小学校」建設資金として寄付を募り、その小学校の名誉校長に安倍首相の昭恵夫人が就任。というだけでも、不自然なのに、その敷地が国有地をただ同然で払い下げられていたという、誰が見ても不自然極まりない話だ。こんな重大なスキャンダルを日刊ゲンダイしか追及できないのはあまりに情けない。先日、国会で野党が安倍首相に質問していた場面はテレビで少しやっていたが。あれでは、予備知識のない方には、何が問題かわからない。野党にも二の矢、三の矢の追及をしてほしい。

 

なぜ、大メディアは及び腰なのか。大阪府豊中市の国有地が学校法人「森友学園」にタダ同然で払い下げられていた問題は、内閣が吹っ飛んでもおかしくないスキャンダルなのに、メディアの追及は鈍い。

 この土地には今春、“日本初の神道小学校”をウリにした「瑞穂の國記念小學院」が開校する予定だ。小學院の理事長を務める森友学園の籠池泰典総裁は、安倍首相の支持基盤である右派組織「日本会議」の大阪幹部。そして、小學院の名誉校長にはファーストレディーの昭恵夫人が就任。しかも、当初は「安倍晋三記念小学校」というフザケた校名にする予定で、寄付金を募っていたことも分かっている。


「国有地は国民の財産です。それが、不可解な経緯で、首相に近い団体の幹部に『実質ゼロ円』で供与されていた。こんな分かりやすい話はありません。本来なら、テレビのワイドショーが飛びつくネタのはずです。しかし、北朝鮮の暗殺事件や、都政の小池劇場に時間を割くばかりで、安倍政権を揺るがす重大疑惑を取り上げようとしない。

この土地問題は、掘れば掘るほど、埋蔵ゴミの量を上回る疑惑が出てくるのに、新聞も社会面でアリバイ的に事実関係を報じるだけで、背後に日本会議の人脈があるという核心には触れたがらない。あまりに深刻な問題だからこそ、日本会議に支えられた安倍政権に遠慮して報道を控えているとしか思えません」(政治評論家・本澤二郎氏)

 安倍晋三記念小学校という名称について国会で質問された安倍は、「いま初めて知った」とトボけたが、「妻から森友学園の先生の教育に対する熱意は素晴らしいという話を聞いている」「私の考え方に非常に共鳴している方から、『安倍晋三小学校』にしたいという話がございましたが、お断りした」とも言っていた。少なくとも、打診があったことは認めたわけだ。

■「こんなに軍国じみていたとは……」

 一方の籠池理事長は「週刊文春」や「しんぶん赤旗」の取材に、安倍晋三記念小学校の名称は「内諾を得ていた」と証言していて、どちらの言い分が本当なのかは知らないが、それにしても、「考え方に共鳴している」という安倍の発言は聞き捨てならない。

森友学園が運営する塚本幼稚園は昨年、「よこしまな考え方を持った在日韓国人や支那人」などと記載した文書を保護者向けに配布。ヘイトに当たると問題視した大阪府は今年1月に籠池理事長らから事情を聴き、行政指導を行う必要があるか検討することにしている。

 そもそも塚本幼稚園は、園児に教育勅語を暗唱させ、五箇条の御誓文や愛国行進曲などを教え込む“軍国教育”で有名だ。18日付の東京新聞「こちら特報部」は、「愛国教育を重んじるのも、しつけのためならば良いかと思ったけれど、こんなに軍国じみていたとは……」と困惑する保護者の言葉を紹介している。

 塚本幼稚園のHPを見ると、「園長が防衛大臣賞を受賞いたしました」と、稲田防衛相の名前で昨年10月22日に贈られた感謝状の画像が掲載されている。感謝状は理事長室に飾られているというが、そこには「永年にわたり防衛基盤の育成と自衛隊員の士気高揚に貢献されるところ大なるものがありました」と書かれている。「防衛基盤の育成」って何なのか。愛国教育によって、国のために命を捧げる若者を社会に送り出すという意味か。

 そういうヘイトと軍国教育に熱心な学園の総裁と「共鳴している」と、安倍は言ってのけた。教育基本法に反する戦前教育を施す学校法人にお墨付きを与えたようなものだ。

長い時間をかけて歴史修正主義首相を育成した日本会議

籠池理事長、安倍夫妻、稲田防衛相、麻生財務相、そして払い下げ当時の下村文科相や、小学校の新設をスピード認可した大阪府の松井知事……。登場人物は、みな日本会議の関係者です。極右思想を共有する仲間内で、国民財産を私物化し、便宜を図ったとみられるのが当然なほど、役者が揃っている。日本のメディアは、韓国の朴大統領の親友による国家介入でサムスン電子副会長が逮捕された事件は大々的に報道していますが、構図は同じですよ。小沢一郎の時は、正当な土地取引の単なる“期ズレ”を大犯罪のように騒ぎ立て、メディアが事件をでっち上げたのに、今回はダンマリなんて筋が通りません。安倍政権や日本会議が絡んでいる疑惑は追及できないとすれば、由々しき問題です。安倍政権では、大半の閣僚が日本会議の関連団体に名を連ねている。国家運営の黒幕は、戦前回帰を目指す日本会議ということになります」(本澤二郎氏=前出)

自民党で幹事長などの要職を歴任した故・加藤紘一氏は第1次安倍政権が発足した06年、朝日新聞のインタビューに答えて、「安倍政権の背後には日本会議がある。だから安倍政権は今までの自民党政権とは異質で極めて危険だ」と指摘していた。この時から、すでに自民党は日本会議に乗っ取られていたのだ。

 ジャーナリストの魚住昭氏が言う。

「加藤氏は日本会議の危険性をいち早く察知していた。国民が気づかないうちに、日本会議は政権中枢を汚染していった。政治に働きかけて、元号法制化や国旗国歌法の制定など、自分たちの政策を着実に実現してきた日本会議が、長い時間をかけて育成したのが安倍首相です。その拠点になったのは、94年に発足した『歴史・検討委員会』や、97年に結成された『日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会(「教科書議連」)』などで、もともと安倍首相に右派的な気分はあったのでしょうが、それを歴史修正主義に持っていった。そうした積み重ねの集大成が、日本会議の悲願である憲法改正なのです」

■戦前よりひどい全体主義国家になる

 共著「愛国と信仰の構造―全体主義はよみがえるのか」で、ナショナリズムと宗教の結びつきに警鐘を鳴らした政治学者の中島岳志東工大教授は、日刊ゲンダイのインタビューにこう語っている。

〈偏狭な愛国心が、宗教と深く結びついたときになにが起こるのか。戦前の日本では、国家神道などの宗教が、天皇や日本という祖国を信仰の対象とすることで、ナショナリズムを過激化させ、全体主義の時代になだれ込んでいき、大きな戦争にまで突入した〉〈(日本の現状は)ここで選択肢を誤ると、立憲主義も民主主義も根こそぎになり、戦前以上にひどい全体主義国家になってしまうのではないか。そのくらいの危機感を持っています〉

 安倍政権は、式典での国旗掲揚と国歌斉唱を国立大に要請。文科省が14日に公表した幼稚園の教育要領案でも、「我が国の国歌に親しむ」の文言が加わった。保育所を管轄する厚労省も同日、3歳以上の幼児に対し、国旗や国歌に親しむことを求める文言を盛り込んだ保育所保育指針改定案を公表した。愛国心の強要を推し進める主体が日本会議であり、国家権力と結託して、教育にまで侵食してきているという事実に戦慄を覚える。

くだんの塚本幼稚園の運動会では、「日本を悪者にする中国や韓国は心をあらためて。安倍首相がんばれ」と園児に選手宣誓させる映像が残っている。籠池理事長は、週刊文春の取材に対して「安倍総理は政治家というより偉人」と語っていた。もはや、国家神道でもなく、「安倍晋三教」と言っていい。そこから、安倍晋三記念小学校などという狂った発想が生まれ、それに付随して、疑惑まみれの国有地払い下げ事件が起きた。

 さすがに安倍も、払い下げで直接の指示を下すようなヘマはしないだろう。だが、首相を支持する日本会議の影がチラつく上に、昭恵夫人まで名誉校長として関わっているとなれば、何も言わなくても忖度して便宜を図る連中がいる。直接の口利きよりも、こういう状況の方が危機的なのだ。安倍を崇拝していれば、どんな不正も「愛国無罪」でおとがめなしというのなら、もはやこの国は民主主義国の看板を下ろすしかない。

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/199935/1