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21世紀のケインジアンのブログ

金融・経済と時事問題を取り上げています。いろいろなコメントやメッセージをお待ちしております。

 

いろいろな情報をみると、少なくとも「安倍3選はわからなくなった」という空気が自民党の幹部の間でも流れているようだ。先の総選挙でも「自民党はいいが 安倍は嫌いだ」という人も結構いた。安倍首相には、できるだけ早く、お引き取り願いたい。

 

10月の衆院選で大勝し、盤石の政権運営が続くと思いきや、安倍晋三首相の足元が揺らいでいるらしい。来秋の自民党総裁選で3選を果たし、十分な時間を確保した上で悲願の憲法改正を実現するというシナリオを描いているとされるが、3選に黄信号がともっているというのだ。何が起きているのか?【吉井理記】

 何はともあれ、自民党議員に聞いてみたい。安倍首相の政権運営を憂えてきた村上誠一郎・元行政改革担当相である。

 夕日を浴びる国会議事堂が見える議員会館の事務所。11選を果たした村上氏、支持者から贈られたコチョウランに包まれながら、浮かない顔である。

 自民党の大勝に、憂色も晴れると思いましたが? 「大勝? 何を言っているんだ。『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』だ。今回は『不思議の勝ち』に過ぎない」

 何せ政界を揺るがす加計(かけ)学園問題、大学の獣医学部が新設される愛媛県今治市は、自身の選挙区である。

 「厳しい戦いを覚悟したよ。ほとんどの支持者は『あなたはいいが、安倍首相は好きではない』と言うんだ。勝っても喜べるはずがない。ここ数年、特定秘密保護法に始まって、安全保障関連法や『共謀罪』法と、強行採決を繰り返し、次々に疑義のある法律を作ってしまった。それにアベノミクスの異次元の金融緩和の出口戦略はどうするのか」

 揚げ句に持ち上がった森友・加計学園問題である。選挙は野党の自滅という「不思議」に乗っかっただけだ、というのが村上氏の見方だ。「ここ数年、有権者の疑念はたまりにたまってきた。本当にこのまま安倍首相でいいのか。みんな考え始めているんじゃないか。有権者も自民党の議員もね」

 実際、毎日新聞の11月の世論調査では、内閣支持率(46%)は不支持率(36%)を上回ったが、来年9月の自民党総裁選で安倍首相に3選してほしいかを聞くと、「総裁を続けたほうがよい」が35%に対し、「代わった方がよい」は53%だ。既定路線とも思えた安倍氏の3選、本当に実現するか?

 「僕は五分五分と見ています。『安倍NO』の声は、思いのほか少なくないですからね」

 フジテレビのニュース番組に出演するジャーナリスト、鈴木哲夫氏は同局の控室で厳しい顔で切り出した。

 永田町取材約30年のベテランである。民主党政権時代は政権の問題点を厳しく指摘してきたから、何も安倍首相や自民党をことさら批判しているわけではない。

 「選挙に強い議員ほど、口をそろえて『自民党に全く風は吹かなかった』と言っています。街頭演説も全く盛り上がらなかった、と」

 過去の選挙では安倍首相の応援演説を求めてきたが、今回は党本部に応援を申請しなかった、という議員も「7、8人は知っています。『安倍首相は来ないで』ということだけど、露骨に言えないから『申請しない』という形でね」と語る。

 「衆院選で自民党は284議席も得ました。大勝です。本来なら来年の総裁選も安倍首相の勝ちは100%当たり前なんです。でもそうじゃない。これまでの安倍政権への有権者の疑問や不満、さまざまなモヤモヤは選挙で解消したか? 全くしていません。そのことを世論調査が如実に示しています」

 森友・加計学園問題は言うに及ばず、安倍政権が進めたい政策と、有権者が欲する政策とに乖離(かいり)が生じているのも原因らしい。フジテレビ系列の11月世論調査でも、優先して取り組むべき政策課題を聞くと、医療・年金などの「社会保障」が25・4%の断トツ。一方、「憲法改正」はわずか2・8%、8位だ。

 「安倍政権の看板政策にしたって、『女性活躍』『1億総活躍』ときて、今度は『人づくり革命』『生産性革命』。名前は違っても、本質は『国民がどんどん働く環境にして国力アップしよう』ということ。要は『高度成長よ、もう一度』。そこに『人間の幸福や尊厳をどう追求するか』といった発想はない。ここを有権者が見抜き始めたのも、批判のベースにある」

 ならば、総裁選で安倍首相を阻む動きはあるのか? 村上氏は指折り数えた。「石破茂・元地方創生担当相は選挙に出るだろう。岸田文雄・党政調会長やあと何人かが出るかもしれないな。まあ、官邸も『安倍3選』を確実にするため、いろんなことをやってくるだろうがね……」。意味深な「いろんなこと」は後述しよう。

 鈴木氏はこんな見方を披露する。「石破氏の講演や記者団に語ることが時折、ニュースになりますね。気づきましたか? あれ、ほとんど地方で発言しているんです。つまり選挙後も地方を回っているんです。総裁選で国会議員票とともに大きな力を持つ地方票(都道府県票や党員票など)固めを進めている。本気ですよ」

 総裁選で最終的に力を持つのは国会議員票だが、地方票は地方選出の国会議員を動かす力があるから、侮れないのだ。

 鈴木氏の目が光る。「石破氏が国会議員に人気がないのは確か。でも先日の石破氏のパーティーに、党内第3派閥・額賀派の竹下亘総務会長が出席したことに注目しています。他派閥はもちろん、二階俊博幹事長ですら出席していないのに」

 額賀派としても、このまま第3派閥に甘んじるより「安倍NO」の世論次第では石破氏を担ぎ、勝負に出ることも計算しての「竹下出席」ではないか--との読みだ。そこに最大のキーマン、国民的人気を誇り、今回の衆院選でも事実上の「党の顔」として全国を飛び回った小泉進次郎議員が絡んでくる。

 「小泉氏が誰を推すかが、総裁選の行方を左右する可能性があるんです。本人も安倍首相に批判的な発言をしてきましたし、安倍首相と石破氏が最後まで争った12年の総裁選、小泉氏は石破氏に投票した。だから石破氏と手を組むことは十分考えられます。額賀派と小泉氏が石破氏支持に回ればどうなるか」と鈴木氏。

 政界では「有力な後継者」として名前の挙がる岸田氏だが、党の中堅議員は「総裁選に出るとは思えない。『安倍3選』を支援する代わりに、安倍首相の後継指名を受けて政権を禅譲される、という密約が交わされているのでは、という見方が昔からありましたし……」と口をにごす。最近は、安倍首相を支える菅義偉官房長官が河野太郎外相について、意図は不明ながら「将来の首相候補」として名前を挙げた、という話も永田町でささやかれている。

 このような「うわさ」が何を意味するのか? 村上氏が解説する。「思い出すのは1998年の総裁選だ。本来は小渕恵三さんと梶山静六さんの一騎打ちのはずだったが、小渕派が小泉純一郎氏を出馬させて梶山さんの票を食わせたんだ。そんな官邸の思惑も見えてくる……」

 「ポスト安倍」と「安倍3選」の思惑が早くも交錯する永田町。「本当に安倍政権の政策を方向転換しなくていいのか。日本が沈むかどうかの瀬戸際だ。来年の総裁選は堂々と戦ってほしいね」と村上氏。

 議員会館を出ると、国会議事堂を染めていた夕日はすっかり傾いていた。日本の落日とならぬよう、少なくとも「無投票3選」だけは避けてもらいたい。

https://mainichi.jp/articles/20171207/dde/012/010/003000c?fm=mnm

 

 

 

 私は、平日朝は毎日、テレビ東京系の経済番組「モーニングサテライト」を見ています。毎回、アナリスト、ストラテジスト、エコノミスト、経済学者など多彩なゲストが出演しますが、その中で抜群に頭がいいと思うのが、白井さゆりさんです。白井さんは、慶応義塾大学教授ですが、前職は、日銀審議委員であり、白川総裁から黒田総裁に交代し、「異次元緩和」がスタートする歴史的な瞬間に当事者として立ち会っています。その白井さんが専門用語を使わず、素人にも分かる様に日本経済の現状と将来の見通しについて書いたのがこの本です。この本の中で、わからないことは、変に誤魔化さず、わからないと正直に書いてあるところに白井さんの誠実さが窺えます。

 

 

初めて遭遇するデフレという怪物に日銀や政治はどう立ち向かったのか。日銀・政界が織りなす金融政策の舞台裏を現場の朝日新聞記者がもの凄い臨場感で描いており一気に読ませる読み物です。この本を読むと、金融政策というものは、理論だけで決まるのではなく、日銀・政界の人間関係・力関係などの力学で決まる、結構、泥臭いものであることがよくわかります。アベノミクス、黒田異次元緩和の先行きを読み解く上でも、大きな示唆を与えてくれる一冊です。

 

 

 

国会嫌いの安倍首相のために首相の国会出席日数を減らそうとは何事だ。既に、安倍自民党がゴリ押しした「質問時間の配分の見直し」も質問時間が増えた自民党議員が安倍首相をヨイショする質問のオンパレード。戦後70年、与党自民党が苦しくとも保ってきた矜持が安倍首相によって壊されそうになっているが、大手マスコミは客観的に事実を報道するだけだ。

 

野党の質問時間を減らすために、安倍自民党がゴリ押しした「質問時間の配分見直し」。案の定、質問時間が増えた自民党議員は、安倍首相をヨイショする愚にもつかない質問を連発している。

 さらにフザケているのは、自民が画策している安倍首相のための“国会改革”だ。なんと、首相の国会出席日数を減らそうとしているのだ。

「今月21日の自民党正副幹事長会議で、日本の国会がイギリス議会をモデルにしていることに触れ、“イギリスにならうべし”と首相の議会出席日数の削減が持ち出されました。ご丁寧にも、会議では『議院内閣制をとる国における議会への首脳出席状況等』と題された資料が配布され、日本の首相が欧州各国の首脳と比べて議会出席が多いと指摘された。国会が嫌いな安倍首相のために、自民党は本気で首相の出席日数を減らすつもりです」(永田町関係者)

たしかに、欧州各国と比べて首相の出席日数は多い。有識者による民間団体「日本アカデメイア」の国会改革に関する提言(2012年)によると、各国首脳の年間の議会出席日数は<日本127日><フランス12日><イギリス36日><ドイツ11日>である。

■仕事量を増やしているのは安倍首相自身

 しかし、議会の制度も政治風土も違うのに、出席日数だけを比べるのは、ナンセンスもいいところだ。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)がこう言う。

「イギリスの議会制度をモデルとするなら、首相の解散権についても見直さないと比較になりません。イギリスでは、解散に下院の3分の2以上の賛成多数が必要で、解散権に制限があります。そもそも、仕事量を増やしているのは、安倍首相自身です。モリカケ問題など、国会に呼ばれるような原因をつくらなければいい話です。出席日数が多いと悲鳴を上げるのは、裏を返せば『激務に耐えられない』ということ。そんな人は辞めたらいいと思います。戦後70年間、日本の首相が普通にやってきたことをできないということでしょう」

なにより、イギリスでは毎週水曜日に「クエスチョンタイム」という党首討論が行われ、野党議員から事前通告ナシの質問を受ける。それに比べ日本は今年、1回も党首討論が行われていない。

 これまで与党は、首相が国会に長時間拘束され、外国訪問や国際会議への出席ができないと、出席日数削減を声高に叫んできたが、安倍政権の誕生後、野党が首相の外遊にストップをかけたことはほとんどない。今月1日召集の特別国会も、安倍首相の“外交日程を考慮して”所信表明演説は2週間遅れの17日に行われた。

 野党の追及から逃れようとするより、国会で国民が納得する答弁をしたらどうだ。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/218518/1

 

 

 

「最期は、男らしいってのはこういうものだよっていう気持ちもあったと思います」美輪明宏

数年前、読売新聞が全社を挙げて連載した「昭和時代」。その中で47年前の今日、1125日に起きた昭和史に残る衝撃的な事件、ノーベル文学賞最有力候補作家・三島由紀夫の自衛隊市ヶ谷駐屯地への乱入の後の割腹自殺事件が取り上げられていました。全てを紹介することはできませんが、2つ印象に残ったエピソードがあります。 一つは、ノーベル文学賞にまつわるエピソード。三島の名前がノーベル文学賞の有力候補として外電経由で日本のメディアに報じられたのが1965年。しかし、1968年、日本人初のノーベル文学賞に決まったのは、川端康成だった。川端は三島が文壇に出るきっかけをつくった人物である一方、川端は三島にノーベル賞への推薦文を依頼している関係にありました。川端にノーベル賞が決まったことに対する三島の思いはかなり複雑だったようです。三島はこんな言葉を残している。「もし、川端が取らなくて俺が取っていたら、日本の年功序列はがたがたになったのになあ。そして、こう付け加えた。次に日本人がもらうとしたら、俺じゃなくて大江(健三郎)だよ」。その予言は26年後に的中する。  もう一つのエピソードは、三島と18年交流があった歌手の美輪明宏さんの証言です。

「一つの結果は、一つの要因だけじゃなく、多くの要因が重なって、一つの結果になる。天才の心象風景は、凡人に推し量れるものじゃありませんが、虚弱体質で運動が苦手、学習院でいじめられたコンプレックスはずっとあった。最期は、男らしいっていうのはこういうものだよっていう気持ちもあったと思います」。三島の自決は永遠の謎ではあるが、この美輪明宏さんの証言は、私がいままで聞いたなかで一番そうだなと頷けるものです。