大塚家具久美子社長会見(その4完) 頭下げつつ「(創業者に)節度を持っていただくことを臨みます」 | 21世紀のケインジアンのブログ

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 久美子社長に対し、米ファンドブランデス・インベストメント・パートナーズに関してのやりとりが続く。

--ファンドから、配当政策についての要望はあったのか

 久美子社長 「私の記憶している限りでは、配当政策について特段、議論があったということは記憶していない。ファンドとの議論は、主に中長期的な戦略の問題が重要。長い間、株主であられた中で、自社株買いについては、定期的にリクエスト(要望)のレターが来ることがあったが、これは一般的に多くの会社に出されているものと考えている」

 --本当にファンドから増配の要望はなかったのか

 「確認しなければいけないが、記憶している中ではここ直近の1~2年の中ではなかった。グラス・ツールについては、いろいろ申し上げたが、結論のところは申し上げていなかった。結論としては、会社提案については賛成、株主提案には反対というのが結論です」

 --ブランデスの賛同を得るために配当を引き上げたのか

 久美子社長 「それは全くない。そういった要望もなかった。中期計画でも説明しているが、配当の水準は現在の自己資本の計画を3年間一定の水準に保つためのもの。自己資本の金額を上げないという財務戦略の結果として出されたものでロジックとしてはまったく関係ない」

 --大塚家具には過剰な内部留保、キャッシュで100億円くらいあるとされている。積み上げたのは勝久氏が社長時代だけでなく、久美子氏が社長在任している時期でも積み上がったはずだが。

 久美子社長 「それはその通りだ。株主の還元というのは、配当だけでなく、企業価値を上げること、利益を上げることも重要だ。そのために投資をする、投資のための資金として内部留保が使われる。順調に業容が拡大し、投資を拡大していく局面では大きな配当は必要ない。今回増配を打ち出しているのは、利益が十分でないからだ。利益が十分でない中で、会社を支えてくださる株主様に還元したい。しかし、過大ではいけない。その基準はどこにあるかというと、自己資本の水準を一定に保つということだ」


--仮に会社提案が株主総会で可決されたとしても、大株主として勝久氏から際限なく株主提案が出される可能性がある

 「延々というのは、理論的にはありうるが、節度をもっていただくことを望む。会社としても、この後の安定化のための施策はとっていくべきだと思っている」


 --従業員持株会が自由投票を決めたが。

 久美子社長 「持株会の自由投票は、もともとは、1人1人が議決権を行使する権利をもっている。便宜のために理事長が一括でまとめて議決権行使することが通常だが、理事長の議決権行使と違う行使をしたい場合は、それを理事長に言うことはできるし、権利を保証しなくてはいけない。今回は特殊な状況なので、より多くの社員に議決権行使をしてほしいということで、自由投票に決めたということ。従業員と会社の関係だけでなく、株主と会社の関係を意識することで、企業価値を考えることになる。企業価値や会社のあり方に対し、社員がより考え方を深めるきっかけになってもらえばと思う。そのために説明会を開催している」

 
--持株会の従業員に対し、久美子社長が勝久氏の提案に反対し会社側提案に賛成するようにお願いしたというが、その事実は

 久美子社長 「そういったことは理屈の上でできないはずだ。統一的な判断は理事長が行う。それと違う判断をするときは、理事長に対し、自分の分だけは違う議決権行使をしてください言うので、そうじゃないといった決議をすることは、そもそもできない、制度上できないはずだ」

 
司会が「予定していた時間がきたので、そろそろ最後の質問にしたい」と会見の終了を促す。

 --先ほどの質問の回答の中で、株主総会後の会社の安定化にむけた施策を言及されたが、具体的にはどういったことを想定しているのか

 
久美子社長 「この時点で、具体的な施策について申し上げるのは不適切だと思う。申し上げられるのはこういった状態が続くのは会社にとってよろしくないのは自明だ。こういったことが繰り返されないためにも、最善の努力をしていく」

 
司会が「これをもちまして、本日の説明会を終了する」とあいさつ。

 久美子社長が「ありがとうございました」と深々と頭を下げ、「今日は大変地味な説明会になってしまいました。どうもありがとうございました」と頭を下げ、報道のカメラのフラッシュがたかれ続ける中、久美子社長が退室する。(完)