二転三転し世間を騒がせた東電の救済スキーム案であるが、ここに来て経済人からも東電の法的整理をとの意見が出てきて驚いている。東電が法的整理されれば、上場されている東電株は紙屑になってしまう。その東電株が上場されている証券取引所の社長が東電の法的整理を主張しているのだから波紋が広がるのではないか。
今の東電救済スキーム案はいろいろな利害を調整したため、理屈では説明できない極めて不透明なものになっている。東電を法的整理すると、「電気が止まって大変なことになる」というブラフのような意見も多く見られる。しかし、日本航空が法的整理される前にも、「飛行機が飛ばなくなり大混乱する」という話が随分流されたが、結局、日本航空が法的整理されても、飛行機は普通通り飛び、なんら混乱はなかった。アメリカのGMが法的整理された時も同じである。
東電を法的整理しても、政府がキチンと監督し、適切なサポートを行えば、電気が止まることはない。政府が「東電を法的整理しても、電気は絶対に止めない」と決意すればすむことである。いろいろな東電の利害関係者を恣意的に助けたり、助けなかったりする今の不透明な東電救済スキーム案よりは、こちらの方がはるかに国民に分かりやすいと思う。