打った禁じ手!!  ルビコン川を渡った日銀 | 21世紀のケインジアンのブログ

21世紀のケインジアンのブログ

金融・経済と時事問題を取り上げています。いろいろなコメントやメッセージをお待ちしております。

「ゼロ金利復活や量的緩和」などより、株・不動産の買取が核心部分だ」。ある日銀OBは、先日、日銀が決めた包括的緩和策をこのように評価している。ETFとREITを新設する基金で買い入れるとした部分である。今年の初めから日銀内で検討されてきたが、これまで白川総裁がなかなか首を縦に振らなかったと言われている。

 これまでであれば、損失の出る可能性のある資産を買うのは中央銀行の禁じ手である。財政の役割とされてきた領域に踏み込んだことも含め「ルビコン川を渡った」と言えよう。

 白川総裁自身、こうした措置を「準財政政策的」と位置づけていた。このような異例な財政的な措置に踏み出した背景には、日銀がその量を調節できるベースマネー(現金と日銀の当座貯金残高)を増やしても世の中に出回るお金の量、いわゆる貸出が増えない異常な状況がある。春先から、全国の銀行貸出は縮小に転じている。伝統的な金融政策の波及経路が壊れてしまっているようなものだ。そのような経済構造の変化とともに、日銀も役割の変化を迫られている様相を呈している。

 日本の景気は、既に後退期入りした可能性が高い。景気は昨年春に回復局面に入ったが、一年余りで景気後退が始まったのなら、白川総裁がまさに指摘していた「偽りの夜明け」だったことになる。