世界経済は先進各国が際限なく金融緩和を行っているためにマネーが新興国にあふれ出し、先進国はデフレ、新興国はインフレという異常な状態になっています。
しかし、国連の調査によれば世界の海外直接投資は今年4月から6月までに前年比で25%も減少していて、それは雇用の機会が広がらないということを意味しますから、特に新興国では人口の増加とともに失業の増大と物価高、特に食料品価格の上昇で次第に緊張が高まってきています。
また,先進国でも財政や年金の破綻から人々が怒り出し、ストが各国で相次いでいます。フランスでは全土の過半の製油所でストが行われているために燃料の供給が停止しているところがあるほか、英国では冷戦後最大の軍事費削減を行おうとしているものの、政治の求心力がどこまでもつかが疑問な情勢です。
さらに欧州の9月の自動車販売を見ても前年同月比でスペインは27%、イタリアは19%、ドイツは18%、英国は9%の大幅減少となっているほか、金融危機がくすぶるスペインの金融機関の不良債権比率は15年ぶりの高水準。さらに今度はイタリアに危機が迫っていて、イタリア国債のクレジットデフォルトスワップ(CDS)のプレミアムは何とインドネシアやフィリピンを上回る水準になっているのです。つまり、現在のイタリアの倒産確率はインドネシアやフィリピンよりも高いのです![]()
そしてまるで欧米各国は自国の人々の怒りの爆発を抑えるかのように、テロの危険が間近に迫っていると国民を激しく脅かしており、今や経済破綻に伴う人々の怒りを国内における軍事的不安で抑え込むという完全に末期的な政治を繰り広げつつあります。
また、米国では2010会計年度の財政赤字が過去2番目の大きさになるなかでドルの下落が止まらなくなり、今や豪ドルと同じ価値になり、財務長官はドル安誘導は行っていないと否定するものの、まだある程度の金融緩和は行う方針のようで、対円為替レートも,たとえ介入で多少円安に戻ることがあっても70円代に突入するのは時間の問題だと思います。