立川談志がNHKの若者との
対話番組に出演した時のエピソードがものの本に書かれていた。
「どうして人は生きなくてはいけないのですか」
ある十代の学生がこう談志に尋ねたという。
あなたならなんと答えるだろうか。
あなたなら迷うことなくなんと答えるだろうか。
「どうして人間は生きなくてはいかないのか」
立川談志はこう答えた。
「人間は死ねないから生きてるんだよ。死ねる奴はみんな自殺してるんだ。
死ねないから人間は生き甲斐なんてものを探すんじゃないか。
だから動物に生き甲斐なんてないだろ
俺にとっては落語が生き甲斐ってこのとになるかなぁ。
まぁ、生き甲斐なんてのは少ないにこしたこたぁないんだ。
割り箸を見つめて一日過ごせたら
こんな楽なこたぁないんだ」
この本を読んでぼくもハタと膝を打つほどの合点がいくことがあった。
それは談志の名言にこうある。
「人生はヒマつぶし」
とても異様な言葉だが
よくよく考えると深い。
そして、先ほどの
「なぜ生きる」
の答えの先にあるのが
人生はヒマつぶし
なのだ。
生き甲斐を探そうと
四苦八苦する人間たち。
生き甲斐なんてなくて
充実したと思える人生こそが
本当に素晴らしいのかどうななか
僕にもまだわからない。
割り箸を見つめて
一日過ごせたら
こんなに楽なことはないのか、と。
