『よい記憶力はすばらしいが、
忘れる能力はいっそう偉大である』
エルバート・ハバード
本当だ。
本当だ。
僕の最高に素晴らしい点と、
最高に哀しい点は、
「忘れてしまえる」
ということが大きいと思う。
学習能力がない、
というマイナス面も多い。
もちろん、人生で
忘れようにも忘れられないこと
もある。
でも、想いのいいことだけを残して
「都合よく」生きることも
人生では大事ではなかろうかと
思うことも少なくないよ。
日本人はまじめだ。
だから、
忘れてしまえばいいこと、
心から逃がしてあげることをすれば
楽になれるのに、
「忘れてはいけない」という風に
心に刻み込もうとする。
それが、日本人の美徳だったんだろう。
「忘れてしまえるのは能力である」
と言い放った人もいるが
まったくの同感だな。
忘れてしまうことで自分を救う。
なにもそれは、
大きな出来事のことではなく、
日々のささいなことから
始めてみればいいじゃないか。
わざわざ自分の心の鳥かごに
くじけたくなるような思いを
自分から何度も何度も閉じ込めてクヨクヨしてしまうことも多いだろう。
そうした方が
真面目なことのように勘違いして。
「忘れること」は
素晴らしい能力らしい。
『人間は忘れるように
つくられているんです。
この「忘れる能力」というのは
「救い」です』
瀬戸内寂聴
