新聞の配達をお願いしたいのですが、と配達所に電話したところ、もういっぱいだと意味不明なことを言われ、そしてその後で、電話口の向こうの相手は明らかに狼狽しておった。
「あわわわわ、す、す、す、すいません。 てっきり配達員の応募かと思って勘違いしてしまったんです。」
そして、こう言い放った。
「いまどきお客さんの方から新聞配達の依頼があるなんて、めったにないことなんですよぉぉぉ。」と照れ隠しもあって、笑いながらそう話すのであった。
そうなのか、そうなのか。
新聞の購読者数が激減する昨今である。勧誘しても断られるばかりなのに、わざわざ電話までしてくれるワシがきっと光り輝いてみえることであろうぞ。
電話口の男性は弁解とお礼を言いながら、「早速、申込用紙に記入していただくのでお宅に伺いたいんですが。」
こらこら。 彼はまだワシを信じていない。こんな都合のいい話があるものだろうか、と疑っておる。
イタズラ電話の可能性もあるので、自宅訪問して確認をすることにしたのだろう。
そして、うちに来るなり「お客様はいま日本経済
新聞と中国新聞を取っておられますよね。」とCIAのようなことを言うではないか。なんで知っておる。
「だから、その地方新聞を続けるか、お宅の新聞に切り替えるか、試しに一ヶ月読んでみようと思うのだ」と告げた。
かくして、ワシは「半年取っていただければ一か月分をタダにしますから、どうっすか。」というお願いもあっさりとはねつけて契約をする運びとなった。
案じていたとおり、配達所の勘違いは、この世の不況から来るものだった。
残業も減り、出勤日数さえも削られている人たちが、朝早起きをして新聞を配っている。その希望者が後を絶たないのだそうだ。
配達部数にも依るが、聞くと毎朝皆勤を続ければ4~5万円になるそうだ。
ワシもその昔、経験があるが、新聞配達はツライ。 冬の雨の日、冷たい風の日。 指先が凍るように冷たくなる。
なかなか人手が足りない仕事なので、無理をしてオーナーが配達地域をカバーしていた。
そんな仕事に、機械的に断るぐらいに応募があるなんて、考えられんことだ。
ココロして朝新聞を読みなさい。
ゴキブリを丸めて叩くツールではないのだ。
そしてワシは、暫定的に一ヶ月間は新聞3紙という、とんでもない新聞大氾濫上下大騒ぎ的生活に入っておる。けっこうキツイ。
(おわり)
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