「実は、経済の核となる概念は金ではない。 インセンティブである。」
著者のタイラー・コーエンは、料理のウンチクから経済学まで幅広いコメントをNYタイムズ紙やウォールストリートジャーナル紙、またフォーブス誌へと、その幅広いフィールドで活躍中の経済学者だそうだ。
ワシ自信も、会社経営の中でそこに働く仲間の本当の心のインセンティブというのはなんなのかと、大げさに言えば「毎日」考えることなのだ。
この本にも印象的な言葉いろいろと出てくる。
「何が人を動かすかについて意識調査を行った。職場の士気を高める要因として第一に挙げられたのが『認められ、尊敬されること』、二番目が『成果と達成感』だった。」
んんん?ならお金はそんな問題じゃないのかよ。
う~ん、確かにそういう社員もいれば、そうでない社員もおるよなぁ(笑い)。
そのどっちもがいて組織だもんなぁ。
短期的に強いやつと、長期的に強いやつがおるよなぁ。
著者は、自分の娘に責任感と金銭的インセンティブの2通りで自宅の皿洗いをしてもらった。そこからいくつかの教訓を体験することになるのだそうだ。
「あなたにはお皿を洗う義務があるのだ。」と言えば、娘の心に義務感とともに親の期待に応えようとする気持ちが湧いてくる。自分の家族の中で期待される役割というものが自然と生じてくる。
これが小遣いをあげるとなると同じ人間でも途端に心境が変わるというのだ。
「お皿洗いは、お金のもらえるアルバイトだ」と思うのだ。当然ながら使命感と義務感は湧いてこない。
かといって、働く人間にも生活があり、少しでもレベルの高い生活をしたいと思うのは当たり前の話だ。しかし、お金に目が行くほど義務感も使命感も湧きにくくなる。 さて、どうしたことかということだ。
この本では、経済学や仕事の窮屈な話に囚われることなく、食事や美術鑑賞などという人の生活全般について語られている。範囲が広いと言えば広いし、焦点が定まっていないと言えば定まっていない。
しかし、それがこの著者の人生に対するスタンスの広さなのだと解釈した。
要するに、ビジネス書としてのインセンティブの本ではなくて、人生のインセンティブについて考えさせる本なのか、というお話であるのだ。
大事なことは、「インセンティブ」と「モチベーション」は、どう違うのかという根本的な話だな。刺激(インセンティブ)は、あくまでも内なる動機付けのできない場合か、ゲーム感覚で割り切る場合でないとヤバイよね。
区別しないといかん。
だいたい、一緒にするかんな。
十数年ぶり
で鮮やかなライトアップを見せる表参道。きれいだったのぉ。
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