リーダーシップを、まさに生死を賭けた状況で発揮できる人間とはどんな人だろうか。
昭和19年8月。太平洋で敵の潜水艦からの攻撃を受けた軍艦「名取」の久保田艦長が、多くの部下を海に逃して自らは艦長室に鍵を下ろし、将として船とともに運命を共にした。
そして、小林大尉は「次席」トップとして部下を500キロ離れたフィリピンに約200名の部下を勇気づけ、励まし、叱咤しながらなんとか生き永らえてでも連れて行くことになった。
船を導く装備は何もない。
食料もごく僅かだけ。
救援を待つか、自力で500キロを漕いで3隻のボートで200名の部下を引っ張っていくか。 どこに流されているのか、どこを目指して漕いでいっているのか。 確認するすべは何もない2週間だった。
隊員は死に物狂いで船を漕いだ。
潮流を想像で頭の中で張り巡らしながら、星を見ながら方向を確認しつつ、海軍兵学校時代に徹底的に叩き込まれたそれぞれの知識を総動員しながら、また動揺するすべての部下の心をまとめることで、見事にリーダーは最高の役割を果たした。
「死をいつも念頭に」
疲労衰弱が激しく、ついに力尽きて短艇内で息を引き取るものが数名出てきた。
その現実をみると仲間が激しく動揺して、しかし、声を掛け合いながら心をまとめていく。
短艇で兵士たちが話し合ったあるヨーロッパの言葉がワシには印象的だった。
「明るい性格と暗い性格の二匹のカエルがいた。
農家の倉庫で遊んでいて、誤って二匹は白い液体の入った桶に飛び込んだ。
桶が深いので、飛んでも出ることはできないのだ。
暗い性格のカエルは、助からないとあきらめ、嫌々ながら泳いでやがて溺れ死んだ。
明るい性格のカエルは、真っ暗な夜中も泳いでいた。
カエルが眠い目をあけたら、夜が明けたのだろう。明るくなっていた。
驚いたことに、自分は白い丘の上に乗っかっていた。
夢中で泳いでいる間に牛乳はがバターになっていたのだ。」
苦しくても、悲観せず、最後まであきらめないで頑張っていると運命が開けるというヨーロッパの寓話なんだそうだ。
生き延びることができた人。同じ南太平洋で日本のために命を犠牲にしたワシの祖父をはじめとする軍人。
そんなことを思い巡らしながらいつも以上の思い入れをして一気に読みきってしまった。
著者はそのトップ本人でなく、それを補佐した人の著作であるのでいま少しリーダーシップの細やかなところには触れられていないのだけども、教えられるところ大なのである。
船はリーダーによって決まる。
そしてリーダーを信頼して、身を任せ死に物狂いで目的を遂行する。
会社経営とは、まさにこの物語どおりだと、つくづくと思い知らされる名著だ。
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