いま日本の作家の中でも相当高いパフォーマンスを発揮している書き手の一人ではなかろうか。  

浅田次郎、その人だ。   

「鉄道員ぽっぽや」、「壬生義士伝」、「蒼穹の昴」など、何でこんなにも日本人の涙腺の源をしっかりと押さえることができるのだろうか、と実に感心してしまうのが、この浅田次郎という男なのだ。  

「プリズン・ホテル」は、ワシにとっても夢中になって読んだ、しかと読んだ珠玉の一冊かも知れんのだ。くだらん笑いがいっぱいにちりばめてあるかと思えば、最後の最後に泣かせること感服。  

レストランに例えると、「超B級グルメ」とでも言えばいいのだろうか。  

そして、新聞広告欄で派手に宣伝しておった「ハッピー・リタイアメント」にやっと順番が追いついたのである。待たせたのぅ。   

ん、ん、ん、・・・・・・・?  

という感じで読み進めて行く。いやいや、焦るでない。浅田次郎の新たなるアプローチであるのだろう。最近は短編モノが多い浅田にとっては久しぶりの長編現代小説なのだ。

 嫌が応にも期待は高まりつつ小説は佳境に近づいていく。

 この日本を動かしてきた官僚。出世の最後の出口は細く短い。  

そこで早々と違う組織に移ることで実も花も持たせるのである。最上部に上がることが出来ずに悶々と同期の出世を見ているだけでなく、さっさと退職金を受け取って、次の退職金をもらうべく組織を移るのだ。  

世に悪名高い「天下り」。  

結局、この「ハッピー・リタイアメント」は、考えさせられるところはたくさんありながらも、大きな大団円を見ることもなく、「あれっ?」という感じで終わってしまうのであった。  

感動の涙と日本人魂のDNAスイッチを押すのを待っていたワシは、「????」状態でふぬけにしばしなってしもうた。

 これが、これが書きたかった本なのか、ジロー。  

ワシの理解が甘いだけなのか。  

「誰も不公平な世の中を公平にはできない。それができるのは、自分の力だけなのだ。」  

なんて、それは・・・わかるけど・・・・。  

ごめんね、ジロー。










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