「砂かぶり」といわるれる土俵下の溜席(たまりせき)で相撲観戦するにはルールがある。  

升席と違って飲食ができないし、大声での力士の応援や写真撮影も禁止だ。 

「毎日新聞コラム(余禄)より」  暴力団の幹部が陣取って問題となったあの席である。  

土俵下のお客さんは、弓取り式が終わるまで席も立てないらしいのだ。  

溜席の観客は相撲という「神事」の参加者だという。  

なぜか。

 ひきつづき「余禄」から引用してみるね。  

江戸時代の初めまで相撲に土俵はなく、ぐるりと囲んだ見物人や控えの力士の人垣の中で取られていた。

力士は相手を人垣に投げ込んだり、押し込んだりすれば勝ちとなった。

この人垣の土俵は「人方屋ひとかたや」と呼ばれる。  

だがこれでは見物人がひいき力士のために勝負を妨害したりして喧嘩が耐えない。  

とうとう幕府の禁令をきっかけに取り組みが行われる場所が柱と縄で区切られ、やがて土俵となる。その土俵が神の宿る聖なる場所として崇敬されるようになったその後

の大相撲だった。  

倒れこむ力士による怪我に備えて傷害保険が掛けられているという溜席は、いわば人方屋のなごりだ。 

ワシはこの記事を読んで、なんか会社の仲間や上司のあり方を想像したのよ。  

真ん中で自分の職場で取っ組み合うのが社員やかわいい後輩なのだ。  

負けてもこけても、甘やかして手を出したらいかんね。  

周りの人間が激励しながら、倒れこんだら、また土俵の真ん中に突き返すのだ。  

愛情を持って、しかし厳しく。  

倒れこんでも、ひっくり返っても、頑張れ頑張れと、土俵の真ん中に突き返す。  

けっして先輩や上司は行司になってはいかん。  行司役は神さまに任せればいい。  

会社という土俵をつくる「人方屋ひとかたや」。  

ワシらの熱意が聖なる土俵をつくる。   いやいや、たまにしか目にしない新聞のコラムを見せてもらったなんて、偶然じゃないな。










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