福島原発メルトダウン

 のような本を紹介したり、この本の内容を話したりするとかならずさらされる批判が、「恐怖感をいたずらに与えるつもりか」、「パニックに他人がなるのがそんなに面白いのか」といった的外れな意見に遭う。  

いや、遭わないまでも話を少しでもするとそのような目で見られているのがすぐに分かるから、まぁそこは何と思われても仕方ないわと割り切ることにしている。どうやら、それはこの本の著書の広瀬隆氏は日常茶飯事のようだ。  

しかし、氏は言う。  

「しかし、パニックというものは人々が何も知らされていないことから起こるものです」  

まったく、そうだね。  

ぼくも今までこの事件の詳細をよく勉強していて「パニックを起こさせるつもりなのか」と言った人に会ったことがないからだ。嫌な顔をする多くの人は、まずテレビや中途半端な他人からの流布によって「根拠は良く分からないけど、大丈夫」的な人が多い。  あるいは(ぼくもそうだが)、知りたくないという頬かむりなのだ。  

レビなんてメチャクチャだと早く気づかないといけない。  

「レベル7は大変だ、大変だ」、「放射能があちらこちらに撒き散らされて、民間の計測では政府の発表なんか当てにならないじゃないか」などと報道しておいて、  

「食品には、いまのところ余り影響はありません」などと報道するのだ。  

配慮は確かに大事だ。  

実際にそれで生計を立てられている方は大変なことになっている。風評被害で言われも無い拒絶に怒りを爆発させておられる方もおられるだろう。しかし、政府がキチンとデータを公表していないから、どこまでが風評被害なのかどうか、専門家には判断が出来ないのが実態だ。みんなは怒りのもっていく先が違うのだ。  

この本の前半は、現在の福島原発の放射能の汚染状況分析。  

その次に、放射性物質の恐ろしさ、特に問題なのは、内部被曝。    

そして、恐ろしくなるのはその後からだ。  

現在の全国の原発施設の「耐震」設計が実にいい加減になっているという、内部告白も含めて我われ国民が知らされていない、ということだ。  

この著者の広瀬隆氏は、かなり昔から原発は絶対に危険だ、という告発をしてきた。したがって、その根拠となる「地震大国ニッポン」の歴史的な分析も相当なものだ。  

彼の話が本当だとしたら、不安定な危険箇所でわざわざ原発を置いている。なぜなのか、ということだ。  

「馬鹿じゃないんだからちゃんと調べて立地を選定しているでしょう」  

「ちゃんと学者が立地を調べてお墨付きを与えてるわけだから大丈夫」

 という真っ当な考え方をする日本人の、裏をかいているとしか思えない実態なのだ。  

日本と言う島は、確実にプレートや活火山の「活動期」に入ってしまったようだ。たまたま、今までは平静を保っていただけで、阪神淡路大震災以来、確実にこの島は刺激的な危険地帯の上にいる。それが、毎年各地で頻発する地震でプレート自体が刺激し合っていると言う、かなり確実にアブナイ時期に入っているのだ。   

噂されている「あの地震」も、「あの地震」もどうやら免れようはない。  

お国は「30年以内にあの地震が起こる確率が87%」とか言っているが、それはパニックを起こさせないための「かなりユルイ」予測なのだ。来年来たとしても、その予測は正確であるからだ。来るのは必ず来る。あとはいつ来るか、どれくらいの被害なのか。  

そして、もうグラッときただけで、放射能が漏れてしまう施設がたくさんあるということ。 また、莫大なお金をかけながら「人類がかつて経験したことの無い危険施設」の青森・六ヶ所村はけた外れのお金を毎日垂れ流しながら、もうスタートさせることの出来ない「ただの危険物」になってしまった。  

もう行政や政治家や利権にたかってきた人間達を怒っている場面でなくなった。

とにかく、どうかこの本を一冊読まれることを、心からすすめるものである。逃げ出さなくていい。腹を決めてこの国で生きる気になっただけでもいいじゃないか。

                                   (終わり)










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