円高で業績悪化といいますが実際は? | 葛飾区の公認会計士・税理士である会計事務所の所長のブログ

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あくまで仮定の話です。①②の2社があります。


①国内の企業で、前期、当期とも売上は4USドル、原価は300円でした。

②海外の企業で、前期、当期とも売上は4USドル、原価は3USドルでした。


前期は1USドルが100円でした。


①売上高=4×100=400円、原価=300円、利益=400-300=100円

②売上高=4×100=400円、原価=3×100=300円、利益=400-300=100円


当期は、円高になり1USドルが70円でした。

①売上高=4×70=280円、原価=300円、利益=280-300=△20円

②売上高=4×70=280円、原価=3×70=210円、利益=280-210=70円


①の企業は、当期は為替変動(円高)により赤字に転落しました。今後は、赤字解消のため工場の海外移転、リストラ等の原価削減努力が不可欠になります。

しかし、②は、円ベースでは減収減益ですが、USドルベースでは、財務体質についてもなんら変動がありません。


つまり、単純に「円高により業績悪化」と報道されても、①と②では置かれている状況が全く異なることになります。


これは、企業の業績が全て円で表示(開示)されているための一種の錯覚です。


海外に多くの子会社を抱えている企業の評価の際には、要注意です。


将来的に、色々な通貨(企業に適した通貨)で表示(開示)されるようになれば、問題は解決するのですが・・・


日本語だけでなく、日本の通貨である円も、グローバル化の名の下では、弱い存在なのかもしれません。



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