社会人になったら、ズルさは必須科目です。
ズルいといったら、一般的には悪いイメージです。
『アイツはズルい』といえば、卑怯で自分のことしか考えていないヤツという感覚です。
しかし、ここでいうズルさとは一般的な認識とは真逆です。
ズルさは、相手を思いやるスキルです。
ズルさは人間関係の潤滑油なのです。
つまり、相手と円滑にコミュニケーションを図っていくために適度な距離を置くということです。
たとえば、ビジネスでは円滑で密度の高いやりとりが欠かせません。
部下にホウレンソウを徹底してほしいとします。
そこで『もっと逐一報告しろ!』といえば部下としてはモチベーションが下がります。
しかし『もっと細かい事でも遠慮なく報告してくれていいからね』といえば角が立ちません。
どちらも言っていることは同じです。
同じ内容でも、言い方ひとつで与える印象は雲泥の差なのです。
そう考えると、ズルさというのは一種の才能であり、世に出ていく人は程度の差こそあれ例外なくズルさを備えているということに気づきます。
いい意味での【ズルさ】というのは、相手を思いやることです。
相手を思いやることは、結局は巡りめぐって自分のためになるのです。