デメリットを先に提示しておくことで、コミュニケーションにおいて信頼や好感を得やすくなります。
たとえば、営業のシーンでは自社の商品を売りたいのは誰もが同じです。
そのため、ついどんな点が優れていて、購入すればどれだけ生活が良くなって、という風にメリットばかりを提示してしまいがちです。
しかし、これでは他の営業マンと変わりません。
簡単に距離を置かれてしまいます。
お客さんがどんな人から買いたいかといえば、信頼できる人です。
信頼できる人とは言い換えれば、正直な人です。
普通であれば言わないこと、言いにくいことを先に言ってしまうことで信頼を勝ち取ることができます。
お客さんの要望を聞いた後、『そういった希望でしたらうちよりも他社にもっと安い商品がありますよ』といわれれば思わず信頼してしまいます。
他社を推すということは、自社にとって利益があるように見えないからです。
信頼が築けた上で自社の商品の特徴もメリットとして提示するのです。
そうなれば、メリットはむちゃくちゃ際立ちます。
お客さんはそもそも営業マンのいうことを疑ってかかっているので、いくらメリットだけを提示したところで効果はないのです。
ビジネスだけでなく、プライベートでの人間関係でも同じことがいえます。
虚勢を張らずに、最初から『自分にはこんなダメなところがある』『これは苦手だ』といったところをさらけ出してしまうのです。
その上で1つでも長所が相手に伝われば、むちゃくちゃ魅力的に映ります。
また、相手の誰もが言いにくいようなダメな部分を指摘した後に長所に触れることも、信頼を得ることが出来る方法です。
ダメなところも良いところもフラットに観ていることが相手に伝われば、耳に痛いことも素直に受け入れられます。
ベースに相手への愛があるからです。
本音で話すことが相手の警戒心を解く最善の方法であり、結果としてお互いの関係が深まるのです。