失敗したときに大切なことは、反省をほどほどにして分析に時間を費やすことです。
失敗した瞬間は誰でも凹みます。
しかし、ここで2通りに分かれます。
凹み続ける人と、すぐに凹み終えて分析しはじめる人です。
後者のようにどれだけ分析にフォーカスできるかで、人生の質は決まってきます。
たとえば、飲食店を経営していて軌道に乗ってきたのでもう1店舗増やしてみた結果、失敗して店を閉めるこになった上、既存の店舗もダメージを食らったとします。
この場合『2店舗目なんてやらなければよかった。1店舗目も、もうダメかもしれない』といって落ち込んでいる暇はありません。
すぐさま分析と対策に力を注ぐのです。
仮に、原因の1つが時期尚早だったことだとします。
『ちょうど空き物件ができたので来月にでもはじめないか?』というオファーがきて受けたものの、冷静に考えれば店舗拡大ができるという喜びに浮足立っていた自分に気がつきます。
場所は1店舗目とは離れた一等地でした。
『やった。こんなにあっさりチャンスが訪れるなんて』と思って2店舗目をオープンしたのです。
1店舗目をオープンして1年と少しでの出来事です。
最初のうちは、開店祝いということでみんな来てくれました。
予想外の売り上げを叩けたので、一見すると順調です。
しかし、ラッシュも過ぎてみると、だんだんと客足が遠のいていることに気づきました。
正確には、定着していなかったのです。
お客様を呼ぼうと思って既存の店舗から集客をすると、今度はそちらの売り上げが落ちていきました。
それが今回の結末に至った原因だったのです。
資金に余裕があって売り上げはプラマイゼロくらいの構えでいるのなら別ですが、そうでないのであれば1店舗目をしっかり固めていくのが先決だったことに気づきます。
失敗の原因が分析できたところで、次に対策を考えます。
閉店して1店舗目も大打撃を受けたという事実はもうどうしようもないので、ひとまず1店舗目を堅実に立て直すことです。
お店に収まらないほどお客さんが溢れるようになったところでもう1店舗出せばいいということがわかりました。
ここで、原点に戻って既存のお客さんを大切にリピートと紹介を作っていこうという結論が導かれます。
お客さんへの姿勢を具体的に示し、愚直にやっていったところ、今度は嫌でも2店舗目を開かなければならないほどにお客さんが溢れるようになりました。
結果として、失敗前よりも売り上げを増やすことに成功します。
これはほんの一例ですが、【なぜ失敗してしまったのか、今後どうすればいいのか】ということさえはっきりすれば、失敗ほど有意義な体験はありません。
また、反省をほどほどに抑えることは、自己の過小評価を防ぐことにもつながります。
過小評価することがなければ、行動にブレーキがかかることもないので、失敗を恐れずどんどんトライしていくことが可能です。
すぐさま分析と対策を練る姿勢を徹底できれば、失敗するたびにレベルアップしていきます。
失敗に快感を覚える頃には、成功してしまっているのです。