アウトプットするときに大切なことは、出し惜しみしないことです。
自分の知識や経験を披露する場所はSNSの普及も手伝い、仕事以外の場面でもたくさん出てくるようになりました。
その際、『こんなに苦労して手に入れた知識だから・・・』といってつい出し惜しみしたくなります。
『簡単に真似されたくない』という気持ちが働いてしまうのです。
気持ちはわからないでもありません。
確かに、その知識を得るためにはそれなりの時間やお金といった労力がかかっているからです。
しかし、そこで100%出し切ることが、手に入れた知識を自分の血肉とする方法なのです。
このアウトプットの作業をするかしないかで、得たものは1で終わるのか100に化けるのかが分かれます。
学んだ知識や体験から感じたことは、人に教えたりして誰かと共有することで本物になるからです。
そもそも、真似しようと思っても簡単には真似できません。
単に知識だけを得ても、その人が知識を得るまでのプロセスは経験ができないからです。
このプロセスこそが、一番大切なのです。
例えば、イチローが言った『素振りは大切です』という結論だけを素人が知ったとしても、その結論に至るまでに経たプロセスは素人にはわかりません。
ただの付け焼刃です。
野球をやっていなくても想像がつくかもしれませんが、打撃の基礎練習である素振りが大切なのは事実です。
どのスポーツでも基礎練習は大切です。
しかし、イチローは野球を始めた頃に素振りの大切さを知り、後に一流の選手となって世界的な記録を樹立した後にも大切さを実感しているのです。
この差があるのです。
全力でアウトプットすることのメリットは2つです。
1つは、人のためになるということです。
大切なのは、2つ目です。
アウトプットすることで、インプットした知識を再吸収することができるのです。
自分の言葉で噛み砕いて発信することで、自分の中で整理されて確実に血肉となるのです。
アウトプットに費やした力が大きいほど、インプットしたものの質も大きくなるのです。