話を聴くことは、大切です。
しかし、真に大切だと自身の細胞レベルで腑に落ちている人は、少ないです。
そもそも、人間は相手の話を聴くよりも、相手に話を聴かせたい生き物です。
つまり、自分が話したいのです。
カフェの女性3人組の会話を聴いていればわかります。
相槌を打つふりをしながら、次に自分は何を話そうかと一所懸命に考えています。
『え?まだ続くの?早くこのくだり終わらないかな』と思っています。
話の腰を折るよりもタチが悪いです。
需要に対する供給が、少なすぎるのです。
だから、聴き役はむちゃくちゃ好かれます。
話を聴くというあたりまえのことを徹底するだけで、間違いなく突き抜けることができるのです。
話を聴くコツは、実にシンプルです。
相手に聴かれた時を除き、自分の話をしないだけでいいのです。
あとは、ひたすら相槌を大切にします。
目の前の相手を包み込むのです。
相手が誰であろうが、1対1で話しているときは、世界で一番大切な人だと考えましょう。
文字に起こしてみると、『なんて簡単なんだ』と思ってしまいます。
大体の人が自分のことを聴き上手だと勘違いしています。
実は自分は話を聴くのが悲しいくらいにヘタクソだったと気づくところがスタートラインです。
話をする時間の配分は、自分と相手とで1:9を目指しましょう。
『え?それは極端じゃない?』と思ってしまうかもしれません。
しかし、1:9を目指しても、実際は4:6、良くて3:7で終了します。
それだけ人の話を聴くということは簡単ではないのです。
対話とは、相手を思いやることです。
相手のことを思っているのであれば、そもそも自分が話すことなんて何もないのです。
10聴けた人だけが、1話すことを許されるのです。