『取り返しのつかないことをしたな。もう1度やり直すことができれば・・・』
『もうこんな歳だし。あと少しだけ早く気づくことができればなぁ。あの頃に戻れれば・・・』
人生、取り返しのつかないことなど滅多にありません。
大切なのは、今までどうだったかということではありません。
これからどうするかということです。
もう遅いということはありません。
何度でもやり直すことができるのです。
1からスタートできなければ、0からスタートすればいいだけの話です。
0どころか、マイナスから出発するくらいでちょうどいいのです。
断言できるのは、今が1番若いということです。
時間というのは、命の一部分です。
すなわち、命です。
この感覚を早く掴むことです。
『ちょっと5分いい?』と補欠の先輩に1時間盗まれてしまいます。
『ちょっと1杯だけ』と冴えない同僚に2時間盗まれてしまいます。
『悪いけど30年ばかし命もらえる?』と言われれば誰だって気づくことができます。
世の中には、時間泥棒がたくさんいるのです。
恐ろしいことに、盗みという罪を犯しておきながら彼らはつかまらないのです。
危なっかしい車に気づいたら先に行かせるなり追い抜くなりするように、日頃から自己防衛をする必要があります。
しかし、もっと恐ろしい事実に気づいていきましょう。
あなたは、いつもふて腐れてしまいます。
ふて腐れることに時間を取られるのが、1番の命の無駄遣いです。
ゆっくりと、確実に命を削っているのです。
細切れの自殺です。
どんな歴史上の偉人も、世界の大富豪も、あなたも、公平に1日に24時間を与えられています。
こんなに不公平なことはありません。
人生とは、誰でも例外なく1日1日の積み重ねです。
今日という全力を注ぐべき日をふて腐れて過ごしていては、10年後も間違いなくふて腐れています。
未来とは、どこか遠くにあるのではありません。
今、あなたがやっていることが未来に直結しています。
目の前のことをこなせない人が、その遥か先に位置する夢を実現できるはずがありません。
ふて腐れている時間なんて残されていないのです。
10代の頃は、永遠に時間があるような気がします。
20代なんてやってこないかのような錯覚をします。
しかし、20代を迎え、30代、40代、50代と確実に時間の意味は変化していきます。
どれだけ早くこの事実を肌感覚で感じられるかが勝負です。
圧倒的多数の人は、命の大切さをわかっていないのではありません。
命の意味をわかっていないのです。
20代を迎えて『10代の頃は良かったなぁ。学生時代は本当に自由だった。あの頃に戻りたい』と嘆きます。
30代を迎えて『20代の頃は良かった。あの頃だったら何でもできた』と嘆きます。
40代を迎えて『なんだかんだで30代が一番勢いがあったな。あの頃に戻れれば何だってできるのに』と嘆きます。
50代を迎えて『やっぱり勝負できるのは40代までだった。まぁ人生なんてこんなもんさ』と最後は妙に悟りはじめます。
こうして衰退の一途を辿り、文字通り人生の最後を迎えるのです。
ものごとの時期というものは、見計らうものではありません。
今日、今、この瞬間がいつだってベストタイミングだと決まっているのです。