強い選手がいる。

 

大会で優勝する選手がいる。

 

全国大会へ出場する選手がいる。

 

そういうチームを見ると、

 

「強いチームだな」

 

と思います。

 

もちろん僕もそう思います。

 

でも、長く選手の育成に関わっていると、

 

それだけでは分からないこともあると感じるようになりました。

 

その選手が卒業したあと、このチームには何が残るのだろう。

 

最近は、そんなところを見るようになっています。

 

ジュニアスポーツでは、親がコーチとなって自分の子どもを指導することも珍しくありません。

 

親子で一生懸命取り組み、その子がどんどん強くなっていく。

 

全国大会へ出場する。

 

全国でも活躍する。

 

それは本当に素晴らしいことだと思います。

 

一人の選手を強くすること自体、決して簡単なことではありません。

 

ただ、

 

僕がチームを運営する立場として考えているのは、少し違うことです。

 

一人の強い選手を育てることと、

 

強い選手が次々と育っていくチームをつくること。

 

これは、似ているようで違うのではないかと思っています。

 

一人の選手が卒業する。

 

それでも次の世代から強い選手が出てくる。

 

その選手が卒業すると、また次の世代が育ってくる。

 

もし、それが何年も続いているとしたら、

 

そこには一人の才能だけでは説明できない「何か」があるはずです。

 

練習方法かもしれない。

 

指導者の考え方かもしれない。

 

先輩から後輩へ伝わるものかもしれない。

 

練習に向き合う姿勢かもしれない。

 

チームの中にある競争かもしれない。

 

仲間同士で教え合う文化かもしれない。

 

体育館に入った時の空気そのものかもしれません。

 

強い選手がいるから、

 

周りの選手がその基準を見る。

 

「あれくらいやるんだ」

 

「そこまで一本にこだわるんだ」

 

「負けたあと、こうやって練習するんだ」

 

それを毎日のように近くで見る。

 

やがて、その選手が卒業する。

 

でも、その姿を見ていた子どもたちの中には何かが残っている。

 

そして今度は、その子たちの姿を下の世代が見ている。

 

そうやって、

 

人ではなく、文化が強さをつないでいく。

 

僕は、そんなチームをつくりたいと思っています。

 

だから、

 

強い選手が一人出た時こそ、

 

指導者として考えなければならないのかもしれません。

 

「この子をもっと強くするにはどうすればいいか」

 

だけではなく、

 

「この子が持っているものを、どうすればチームの財産にできるだろう」

 

と。

 

技術を真似するだけではありません。

 

練習への姿勢。

 

仲間との関わり方。

 

負けた時の振る舞い。

 

自分で考える習慣。

 

後輩への接し方。

 

そういうものまで次の世代へ残っていけば、

 

一人の選手の成長が、

 

次の選手の成長につながっていきます。

 

考えてみれば、

 

指導者も同じなのかもしれません。

 

指導者がずっと横にいて、

 

すべてを教え続けなければ強くなれないチームなのか。

 

それとも、

 

そこにいる人たち自身が成長し、

 

次の人を育てられるチームになっていくのか。

 

僕自身、

 

まだまだ試行錯誤しています。

 

でも、

 

一人のスター選手を育てて終わるのではなく、

 

その選手がいなくなったあとにも、

 

体育館に何かが残っている。

 

そして数年後、

 

またそこから強い選手が出てくる。

 

そんな光景を何度も見られるチームにしたいと思っています。

 

強い選手がいるチームと、強い選手が育ち続けるチーム。

 

同じように見えて、

 

実はかなり違うのかもしれません。

 

本当に強いチームかどうかは、

 

一番強い選手を見ただけでは分からない。

 

その選手がいなくなったあとの体育館を見ると、分かるのかもしれません。

 

#バドミントン #ジュニアバドミントン #ジュニアスポーツ #チームづくり #選手育成 #指導者 #スポーツ教育 #人づくり #志を育てる #ミンピーベーサーバドミントンアカデミー #岩垂潤