ふと、父の気持ちを思ってみた
眠れずに過ごす長い長い夜
ウトウトしかけても決して熟睡は出来ず
このまま目が覚めないのでは、などと考える
自分を見つめる病院の白い天井と
どんよりとした病室の空気
薄暗いその中で幸せだった日々に想いを馳せる
しょっちゅう笑って
自分の足で歩いて何処へでも行けて
好きな物を好きなだけ好きな時に食べて
そんな何でも無い、ありふれた毎日がとても幸せだった事
なのに
自分の人生はもうじき終わろうとしている恐怖、不安
もう一度だけ
立ち上がって歩いてみたい
みんなと笑いながら他愛の無い話がしたい
もう一度だけ
東の空が白み始めた頃
あと幾日こんな夜明けを迎えるのか
ぼんやりと考えている自分がとても哀れに思える
父が亡くなるまでに色々な想いを抱きました。
長い一日を辛い気持ちで過ごしていただろうとか
退院しても再入院を繰り返し
その時にも色々と有って
本当に父には可哀相な事をしました。
退院して温かく母が迎えてくれて
愛情を持って精一杯の介護をしてくれていたら
少しでも私に協力してくれていたら
もっともっと父は生きてくれていただろうと。
私は結局父を助けてあげられなかった。
父はどんな思いで逝ったのだろう。
私はまだまだその呪縛から逃れられないで居ます。
いえ、きっと自分が死ぬまでそう思い続けるのでしょう。
ごめんね。