約束 | 伽想詩

伽想詩

愛するものは猫と本と花......そしてantique

まだ暑い日が続いているけれど

ふとした拍子に秋の気配を感じる

それは風だったり雲のカタチだったり

何とも言えない夕焼けの色だったりする


実家に立ち寄ると49日まで祭る段飾りが有って

その一番上の写真の父が無言で出迎えてくれた

いつも座っていた大きな座椅子、退院した時に着ていたシャツ

こまめに色々と書き留めていたメモ

愛用の机や時計や、どれもそのままで何も変わっていないのに


これから辛い現実が待っていて

いやでも事務的な諸々の手続きをこなしていかなくてはならない

まだ気持ちが落ち着かず、事あるごとに否定的な思考へと持って行こうとしてしまう

いい年をしたオバちゃんのくせに

私は自分が天涯孤独の孤児になったように思ってしまう


去年、プーちゃんがん亡くなってすぐに飛んで来て泪を流してくれた

そしてべべちゃんは父がくれた私への最後のプレゼント

「元気になったら見に行くからな」って言って約束したのに・・・・・


まだまだ私は父を想い出に変える事は出来ない

泪さえろくに出て来ないので泣く事もあまり出来ないで居る

未消化な気持ちをここに書く事で少しは気持ちの整理が出来るだろうか