Forever | 伽想詩

伽想詩

愛するものは猫と本と花......そしてantique

子供の頃

生とか死とかは遠い遠い存在で

今在る全ての命は一生そのままの存在だと思っていた

親もおばあちゃんもおじいちゃんも猫も

何もかもが

いつまでもそのままで元気で


なのに

気が付けばいつしか全ては老いていき

そして静かに去っていった

さよならも言えずに、いつのまにか


命の重さも尊さも何も分からなかった、あの頃

泪を流す事さえ知らなかった


今になって やっと気が付いた

慈しむ気持ちや見守られていた事

その中に居ながら何も気付かないで生きてきた事や



これからは自分がそうすべき立場に居る事を



楽しかったあの日も、辛い想い出も

全部心の奥にしまい込んで

月日は流れ年老いて行く

そして或る日ふと振り返る

何気ない日常も、何気ない会話も

何と幸せな人生の1コマだったのだろう、と


いつまでもいつまでもいつまでも

あなたの事を想いながら