あやかし緋扇小説【作ってみた】~デート編④~ | その手は、大事な人と繋ぐためにある*。・

その手は、大事な人と繋ぐためにある*。・

その手で守ろうとしたものは、愛するものだったのだろうか・・・
赤く染まったその手を眺めて
やっと、自分がしてきた愚かさを
過ちと認めるその罪を
とめどなくあふれる涙を知る・・・

EGOISTが大好きな、女の子ですww
コメント、お待ちしております(^^ゞ

あやかし緋扇
~デート編④~

さくらちゃんと口論した結果、
さくらちゃんも一緒に服を買いに行くことになった

「はぁ~。未来と二人がよかってんのに」
あたしの家の前に待ち合わせということになって、
今はあたしの友達をさくらちゃんと二人で待っている。
「あははははは・・・」
なんて声をかければいいのかわからず、
よくわからない愛想笑いになってしまった。
それに気づいたさくらちゃんは、
勢いよくあたしを睨む。
「あはははは・・・は・・・」
睨まれても困るっっ!!
困るよさくらちゃんっっ!!
必死にその場を乗り切ろうとするあたし・・・。
「はぁ~」
さくらちゃんは睨むのをやめて、
その代わりに大きなため息をついた。
「いや。こんなこと、言っちゃいけへんな」
俯きながらそんなことを言うさくらちゃんは、
本当にあたしと二人で行きたかったんだな、
と思ってしまう。
「今度・・・」
「ん?」
「今度は、二人でどっか行こうか?・・・ね?」
「!!・・・・・うんっっ!!」
さくらちゃんの顔が、一瞬で笑顔になった。
ちょっとだけ、うれしく思った。
「にしても、未来・・・」
「ん?」
ちょっと眉間にしわをよせるさくらちゃん。
なんか・・・
怖い・・・。
「今日はなんでそんな、
オシャレに服、着こなしとんや」
「へ・・・?」
さくらちゃんの口からそんな言葉が出てくるなんて
思ってもみなかったあたしは、マヌケ声を出してしまう。
今日のあたしの服装は、イギリスの国旗がバンッと印刷されたニットに、黄色のヒラヒラスカート。
濃い赤色のベレー帽に黒いタイツを履いて、秋らしい茶色の靴。
「変・・・?」
聞き返してみると、
「いや、未来らしい。
あんたもやればできるやん」
「へへ」
服のことで・・・
いや、さくらちゃんに褒められたのはたぶん初めてで・・・、
それも、服のことでほめられるなんて、
なんか、嬉しい気持ちが自然と出てきた。
「あっ・・・」
そんな中、私たちの前で、
一台の黒い車が止まった・・・・