心に決めた対策…◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

確かに、個人差はあるとは思いました(俗にいうところの「脳
ミソが違う」というやつです)。それに、基本例題とはいえ直
接的に見えない周辺事項まで総動員させる、基本を縦横無尽に
駆使できる、それが天才なのだとは思います。

しかし、駆使できるかどうかは別として、基本習得をしなけれ
ばスタートラインにさえ並ぶことが出来ないとしたら、基本習
得は急務でした。

結果として、基本を習得しても、一定レベルまで駆使できずに
箸にも棒にも引っかからなかったら、これはどうにもならない
「脳ミソの差」で片付ければイイや、と割り切って基本習得を
柱に私の浪人生活はスタートしました。

オタクになる!◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

そんなこんなで進学先も決まらず追い出されるように1989年
の春に高校を卒業しました。卒業したにもかかわらず、“高校
4年生”と言われるほど、地元の予備校に“みんなでそろって
進学”する者、インターネットもない時代でしたので、情報は
住居を移してでも…とばかりに、東京に住居を移す者etc様々
でした。

そんな中、彼女の言葉に影響された私は、どこの大学というよ
りも、高校時代の学習を総復習するような体制でいました。

そのためには、既製のコースに乗らず自宅で受験対策をするこ
とになりました(※空手に関しては、上級者になるまでは稽古を
優先し、自主トレは先輩とともにやりましょう!)。

高校3年生の内容から総復習する予備校に授業料を払うのであ
れば、彼女の言うところの基本を学ぶ書籍を存分に購入できる
し、ついでに、自宅にいれば、家事も手伝えるし、食費もかか
らないというのも理由でした。

ところが、ちょうど、その年の夏、世間を震撼させた事件の容
疑者が逮捕され、いわゆる「オタク(お宅)」という言葉が流
行したこともあり、何の身分も有さず自宅にいることは世間か
ら非常に奇異な目で見られました。

確かに、大学受験のために“宅浪(自宅で予備校等の受験期間に
通学しないで受験勉強をする浪人 )”していたと説明する位の
事は出来ますが、身分としては立派な“無職”でした。