そういう時、ユウちゃんはもう呼ばれることはありませんでした。
集まるたびに、
「ユウちゃん、まだ既婚者と付き合ってんの?」
と話題になり、ユウちゃんの不倫の話は、盛り上がりの格好のネタになっていました。
まぁ、外野の女子あるあるですね。
ある時、私、アキちゃん、ナオちゃんの3人で集まった時の事です。
「ユウちゃんて、まだ不倫してんの?」
「知ら〜ん。私もう付き合いないからさ。〇ちゃん(私)、連絡とってるやろ?」
「知らん。私ももう、連絡とってない。いやさ、不倫もだけど、付き合ってても、あまりにもドタキャンが多くて、もう振り回されたくないんだよ。」
「ドタキャン?そんなに多かったの?」
「多いってもんじゃない。3回に2回はドタキャン。ありえない。しかも、キャンセルの連絡は、夕方にメールで一言。悪びれた様子もないし。」
そして私は、これまでのユウちゃんの事を、一部始終2人に話した。
すると、ナオちゃん、
「アンタさぁ、普段キビキビしてんのに、こういう事になると、頭鈍いねぇ。そんなん、不倫男と会うから、そっちを優先してんやないの。」
「へ?だって体調不良言うてたよ。」
「不倫相手と会うから、今日の約束キャンセルさせて…なんて、バカ正直に言わないわさ。」
ナオちゃんは、続けます。
いついつのどこで、何時に待ち合わせね…なんて約束、不倫相手とはできないんだよ。
不倫はね、既婚者側の都合に合わせなきゃいけないの。
「今日、都合どう?」
なんだよ。だから、あの子は、単純に不倫相手の方を優先したわけ。
体調不良の日もあっただろうけど、
アンタ、職場の先輩も不倫してて、それをずっと見てたのに、そんなんも分からなかったの?
ずっと騙されちゃってたねぇ、ケラケラ![ニヤニヤ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/037.png)
![ニヤニヤ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/037.png)
…と。
そっか…そういうことだったのか…
「だからさ、既婚者の男と付き合って、何年も平気な顔でいられるんだから、他人に対してどんな失礼なことをしても、罪悪感とかないんだよ。ドタキャンも、アンタに対して申し訳ないなんて気持ち、さらさらないね。ないから、平気でドタキャンしてたし、悪びれた様子もなかったんだよ。まぁ、本性は、そういう人間だったってことね。不倫もだけど、そういう人間性が見えたから、みんな離れてしまったかもね。」
その後、風の便りで【別れた】と聞きましたが、
毎年送られてくる年賀状を見ると、どうやら結婚はしてない様子。
友達も失い、貴重な20代を失い、婚期も逃し、そこまで犠牲を払ってでも既婚者にしがみついたユウちゃん。
仕事もあり、独身でも今幸せならいいのですが、
彼女は振り返ったら、高校の時の友達が誰1人いなくなってることに、気がついているのかな。