先生に会う。3 | アミーのブログ

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彼女と犬達との暮らしの日記。


彼女が話を聞くために予約した病院は
名駅から少し歩いた、大きな道路に面した細長い5階建てくらいの綺麗なビル。



エレベーターで病院の階数まで上がっていくと
ワンフロアすべてがクリニックでした。
そんなに広くないけど、とても綺麗

扉を入ってすぐ、目の前が受付
向かって左側に、短くて細い廊下に3つの長椅子(そこが待合室)
扉の付いた診察室は2つ

受付のお姉さんとやりとりして長椅子で少し待つ間にも、それとわかる人たち
多分、以前女性だった男性とか
その逆の女性とか
(でも街中ですれ違ったらたぶんそうとは気づかないと思う)

基本的には1人で来てる人が多いけど、
同性の友人達同士、2人で来てる人も。

完全な付き添いっぽいのは私だけでした
他の人はみんな通い慣れてる感じ。





先生に呼ばれて診察室へ
初め、彼女だけが中へ入りかけたけど
『呼んでもいいですか?』
と、聞いて貰って一緒に中へ

先生が
『ああ、お母さんも一緒にどうぞ!』
って言われてショック受けたけれども、だ……クッソ…





でもすぐに(慌てて笑)訂正されて
『彼女さんも一緒に』って言って貰い、
なんだかスルーっと受け入れられた事に対して
まず不思議な気持ちに。
ここでは同性の『彼女』は当たり前の事なんだなー





先生はひょろリと細くて
(食に興味がないみたい。ご飯食べ忘れたりするんだって……!!)
何処の出身の人か分からないけど、独特な言葉のイントネーションを持っている

一言で言うなら飄々とした人、って印象かな?



まずはカウンセリングみたいな感じでスタート

過去から今に至るまでの、性別と体についての違和感を感じるか否か とかそういう話し



ここに胸オペをしに来る人は
やっぱり女性としての体に違和感を感じて→男性になりたい気持ちの人が多いらしくて

彼女のように女性としての自分に違和感はないけど
胸オペをしたいケースは少し珍しいようで
ちょっと驚かれたみたい

例えば女性アスリートで胸が邪魔だから取ってしまいたい。という人はいるけどなぁ
○○君(彼女に対して、ずっと名字を君付けで呼んでいた)はどういう感じなのかなぁ?

などなど、そんな話をひとしきりした後に
今度は手術方法の説明

手術は、
・乳首周りを切開してそこから取るという方法がひとつ

これだと傷跡が残らないけど、胸の小さな人でないと綺麗には取りきれないそう。
胸の大きな人には不向き


もう一つは
・乳房の下を切開して取り出す方法
こちらは胸が大きい人でもきちんと平らに出来る。ただ、傷跡ははっきりと残ってしまう



参考に今までオペした人の胸の写真も見せてもらった。


『○○君は胸が大きめだから、乳首からだと取り切れないかもしれないなぁ』



と、言われていたけど
そんなに完璧を目指さなくてもいいので
傷跡が残らないほうが……というのが彼女の希望。








…………ん?
て、いうか今日は話を聞きに来ただけじゃなかったの?



怖がりな彼女のことだから、
手術の話を聞いたら怖くなってきっとやらないだろうと思っていた私。内心、物凄く慌てる………

そんな気持ちを知らずに
先生と彼女は手術の日取りを決めだす。










手術費用の振り込み方と、
手術前日から当日の注意事項。
術後の段取り等々、さくさくと予定が組まれていくのを隣でざわざわしながら見ているしかなかった。