明治43年(1910年)に風間家別邸として建築された数寄屋風造りの建物です。
来賓の接待や社交場として使用されました。
平成14年(2002)に国の登録有形文化財に指定されました。
薬医門には屋根の両端に 鯱型立浪飾瓦一対があります。(しゃちがたたつなみ)
門をくぐり石畳をすすむと…
腕木門(うできもん)。庭に続きます。
矢筈(やはず)に張られた板が美しいです。
玄関…受付へ…
壁にかけてあったのは鶴ヶ岡城の絵
石川静正…西郷隆盛の肖像画を描いた人物としても知られています。
家紋の入った提灯入れもありました。
室内に入ると…
庭園の美しさに目が釘付けになりました。
「無量光」の扁額
黄檗宗(おうばくしゅう)の三筆の一人 木庵の書です。
黄檗宗は臨済宗の流れを汲む禅宗の一派。
こちらの書と庭園を併せ 8代目当主が
「無量光苑」と名づけました。
木庵、隠元、即非が黄檗の三筆と言われているそうです。
床の間には御石仏が安置されています。
当時お客様を対象に開かれていた講話会の講師、常磐大定 師(ときわだいじょう)より寄贈された…
「御石仏釈迦像」です。
さらに9代目当主が「御石仏釈迦像」からも名を取り、「無量光苑 釈迦堂」と名付けたそうです。
掛け軸は「聖徳太子十七條憲法」
丙申堂にもありました。
鶴岡市出身の漢学者 土屋竹雨 書
狆くぐり(ちんくぐり)は「松に鶴」
桂の一枚板をくりぬいて彫刻されました。
床の間の違い棚の「筆返し」に作者の遊び心が見えると伺いました。
欄間は 筬欄間(おさらんま)
障子戸は筏組(いかだぐみ)
釘隠しは3種類ありました。
桐の花
折り鶴
丙申堂の釘隠しは別の3種類とのこと。