数年前 親戚のお葬式にいきました。
80代なかばの叔母さんのお葬式でした。
叔父さんも80代なかばで
長年つれそった愛妻に先だたれてしまいました。
とても仲がいいご夫婦で あそびにいくと
なごやかな雰囲気のなか
いつも おいしいお茶をだしてくれてました。
叔母さんは むかしのひとですが
背がとてもたかくスラッとしていました。
わかいころはミスコンで優勝したこともあったそうで
年をとっても品よく優しい人でした。
おじさんは好々爺なカンジで いつも楽天的で
おもしろいことをはなす人です。
でもお葬式のあいだはとても憔悴してみえたので
弔辞(ちょうじ)をよめるのかどうか
みんな心配しました。
でも順番がきたら 前にいってちゃんとよみはじめました。
弔辞は叔母さんへの感謝の言葉がつづられていたのですが
最後に沈黙がありました。
「これでおわりかな?」
とおもったら
叔父さんがしぼりだすような声で
「◯◯さん わたしは あなたを尊敬し
ずっと あこがれておりましたっ。」
と涙をうかべ 位牌に頭をさげて
そのまま泣きくずれてしまいました。
そっか~。
叔父さんは60年間 心のなかで 叔母さんにあこがれ
尊敬していたんだ。
だから叔母さんも一番光に満ちた面を
ずっと 叔父さんにむけつづけていたのだ。
とおもい
せつなくもハートフルな気もちになった
お葬式でした。