鏡のような外壁と“無”の世界へ

 

大阪・関西万博のシグネチャーパビリオンのひとつ「null²(ヌルヌル)」。


メディアアーティスト・落合陽一さんが手がけるパビリオンで、デジタルと現実の境界があいまいになる“デジタルネイチャー”の世界が体験できます。

 

外壁は鏡のように光を返し、見る角度や時間帯によって表情ががらりと変わります。今回の万博で、もっとも来場者の記憶に残る外観のひとつだと感じます。

 

 

 

  念願のダイアログモードへ

 

null²にはこれまでウォークスルーモードとインスタレーションモードで入ったことがあり、今回は念願のダイアログモード。


2か月前抽選で当選してから楽しみにしていました。当選の知らせを見た瞬間は本当にうれしかったです。

 

ただその後、アカウントBANの話題がSNSで相次いでいて、「この予約を失ったらどうしよう」とドキドキの日々。閉幕直前のこの1枠のために、通期パスの枠を回すのも結構大変になりました。

 

通販購入のピンバッジ

 

 

 

  冷たい床と、揺らぐ映像の世界

 

入館前には靴袋を受け取りました。これは記念になりますね。

 


中に入ると、床がひんやり。真冬の体育館の床を思い出すような、指先をちょっと縮めてしまうような冷たさでした。周囲は全方向をディスプレイが囲み、光が生き物のように動いています。

 

 

モノリスが語りかけ、映像が次々と変化し、アバターが登場。質問に答えているうちに世界がどんどん広がっていくような感覚。気づけば時間があっという間に過ぎていました。

 

 

 

アプリには事前に画像と声を登録しましたが、Android端末のためか全身スキャンはうまくいかず、体験への反映は限定的でした。顔が一瞬出てきたようにも感じましたが、後から録画を見直しても判然とせず、でした。
 

 

  何度も入りたくなる理由

 

この体験、「1回では消化しきれない」というのが正直な感想です。
情報量が多く、頭の処理が追いつかない。けれど、圧倒されるほど新鮮で、もう一度確かめたくなるという感覚です。

 

 

私にとって、これまでの万博パビリオンの中でも最も「見たことのないものを見た」と感じた体験でした。

 

 

 

体験を終えて外に出ると、ちょうど花火が始まっていました。
ヌルヌルの鏡面に映り込む花火の光が本当にきれいで、現実と映像が溶け合うような瞬間。最後まで「ヌルヌルらしい」余韻を残してくれました。

 

 

明日の最終日は「ナオライモード」というのが発動するようですね。

どんなものになるのか、こちらも気になります。