予約して行ってみたら…まさかの自由参観?
大阪・関西万博のシグネチャーパビリオンのひとつ、「いのちの動的平衡館」に行ってきました。
実は、事前にしっかり予約を取っていたのですが、現地に行ってみると…まさかの自由参観形式!「映像はランダムに流しています」との説明でした。
そこから「じゃあ、予約の時間になったら何か違うものが流れるの?」と尋ねたものの、どうにも要領を得ない返答で、ちょっとモヤモヤが残ってしまいました。
私の理解力がなかったのか、質問の仕方が悪かったのか…。
帰ってから公式サイトを見てみると、案の定、どうやらプログラムの全部は体験できていなかったことが判明。なんだかなぁ…という気持ちになりました。
プロデューサーは生物学者・福岡伸一さん
このパビリオンのプロデューサーは、生物学者の福岡伸一さん。
『生物と無生物のあいだ』などの著作で知られ、「動的平衡(どうてきへいこう)」という考え方を一般に広く紹介したことで注目される方です。
生命とは、静止しているように見えて、実は常に変化しているもの。その概念を、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」と重ね合わせて、このパビリオンを作ったとのことです。
静かに流れる、生命のリズム
館内では、帯状のスクリーンにドットで形作られた動植物の映像が映し出されていました。生命が誕生し、やがて消え、また新たに生まれる――そんな循環を象徴するような表現です。
正直なところ、私が見たのは、同じ映像がくり返し流れているだけのものだったので、しばらくすると少し飽きてしまったのも本音でした。
ですが、にぎやかで迫力のあるパビリオンが多い中で、この静かで落ち着いた空間は、ある意味とても新鮮でもありました。
静かな展示、だけど少しモヤモヤも残る体験
予約して行ったにもかかわらず、実際にはその時間に合わせて何か特別な映像が始まるということはなく、少し拍子抜けしてしまいました。
映像そのものは、静かで落ち着いた雰囲気に包まれていて、生命の営みや循環といったテーマをじんわりと伝えてくるようなものでした。派手な演出はありませんが、観る人に“考える時間”を与えるような、ある種哲学的な空間です。
映像美やテクノロジーの最先端を体感したいという目的で訪れると、物足りなさを感じてしまうかもしれません。実際、子どもにとってはさらに難解だったようで、興味を持つのが難しかった様子でした。
それでも、予約枠は比較的余裕があり、他のシグネチャーパビリオンに比べて入りやすいのは確かです。ゆっくり思索にふけりたい方には、合っている展示だと思います。
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