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どんな場面でもトイレって大事ですよね。特に、大規模なイベントでは「トイレの快適さ」がその場の印象を大きく左右することもあります。2025年の大阪・関西万博では、「解体費込みで2億円」のトイレ整備が話題になり、ちょっとした物議を醸しています。

 

そこで、そんなに高いトイレって実際どんなものなんだろうと興味がわき、調べてみました。

 

 

  2億円のトイレ、実態は?

 

万博では40か所以上の公衆トイレが設置される予定です。そのうち8か所は若手建築家が手がける「デザイナーズトイレ」で、これらがいわゆる「2億円トイレ」です。

 

2億円と言われていますが、実際の落札価格を見てみると、建設工事・撤去工事の合計で、トイレ2は約6,293万円、トイレ3は約1億7,480万円となっており、2億円というのは少し“盛られた”表現のようです。

 

一方で、一般に公衆トイレがどれくらいの費用なのかも気になったので、経済産業省がまとめた万博トイレに関する資料を見てみました。それによると、万博のデザイナートイレの平米単価は約58万円~70万円。これは、近年建設された、

  • 一般的な公衆トイレ(74万円)より安い

  • 大阪府内の公衆トイレ(81~110万円)より安い

とのこと。なんとなく「万博だから無駄にお金をかけてるのでは?」と思ってしまいがちですが、経産省の資料を見る限り、解体費込みでこの単価なら、必ずしも高すぎるとは言い切れない印象です。

 

とはいえ、「たった半年で取り壊す建物にそこまで投資するの?」という疑問が残るのも事実。そのあたりが、最も議論を呼んでいるポイントだと思います。

 

経産省の資料:

https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/expo_budget_monitoring/pdf/002_05_00.pdf

 

会場整備にかかる工事等入札結果一覧表:

 

https://www.expo2025.or.jp/wp/wp-content/uploads/20250319_koujitou_nyusatsukekka.pdf

 

 

  「仮設トイレでいいんじゃない?」

 

「半年だけのイベントなら仮設トイレで充分では?」と思うのも自然な感覚かもしれません。でも、実際に使うことを考えると、やっぱりちょっと気が進まないんですよね。たとえば…

  • 狭くて動きにくい。

  • 段差があって使いづらい。

  • 人が多いとすぐ汚れてしまう。

しかも、万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。トイレというのは生活の質に影響する大きなテーマでもあるので、個人的には、ここでも新しいものを見せてほしいなという気持ちがあります。

 

それに、若い建築家に活躍の機会を与えるというのも、未来を見据えた取り組みとしてとても良いなと感じています。

 

 

  トイレも万博の楽しみ方のひとつに?

 

東京では公共トイレ巡りのツアーがあるくらい、トイレって密かに人気のテーマなんですよね。万博でもそれぞれ異なるデザインが採用されているなら、見比べて回るだけでもきっと楽しいと思います。8か所のデザイナーズトイレを制覇する“トイレチャレンジ”なんていうのも面白そう。

 

一方で、やっぱり気になるのは女性用トイレの混雑。これは大規模イベントでは避けがたい課題ですが、万博ではしっかりと配慮された設計になっていることを期待したいところです。