府中刑務所で麦飯食べてきましたよ@第40回 府中刑務所文化祭  | お出かけ大好き  みみみのごはん

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皆様は「文化祭」と聞いて、どんなイベントを想像されますか?


子供たちが描いた絵が並んだり、ちょっとカッコつけたおにいちゃんたちがバンド演奏を披露したり…。


でも、今回私が行ってきた「文化祭」は、ちょっと違います。

なぜなら、それは刑務所の文化祭だから。


というわけで、年に一度 毎年11月3日に行われている「府中刑務所 文化祭」へ行ってきました。



京王バスを降りると、目の前はすでに刑務所の敷地でした。

府中刑務所って、日本最大の刑務所だそうですね。






なんとなく、ドキドキしながら進むと。




何やら、塀っぽいものが見えてきました。

あそこか…。


入り口に制服を着た、刑務官のような方が見えているし。

緊張が高まります。





少し紅葉の進んだ並木道を歩いていくと…。




そこにはすでに、かなりの数の人たちが集まっていました。


時刻は8時55分。

開場の1時間前になります。


うわ、こんなに混むんだ。


今回ここに来るために情報を集めた時、このイベントがとても混む!というのはわかっていました。


大きな理由はふたつあります。


ひとつめは、「麦飯食堂」という食堂があり、そこで文字通りの麦飯ランチが食べられます。

ランチ目当ての人が押し寄せる。



二つ目は、これ。



刑務所の中で焼かれた特製のコッペパンが2個セットで100円という超破格値で売られること。


このパンがとにかく人気で、開場と同時に人が押し寄せるというのです。



これは、どちらかに目標を決めなくては。

どちらも大行列必至なので、例えばパンを買ってから麦飯の列に並んだのでは間に合わない可能性があるということです。


じゃ、やっぱり麦飯でしょ。決定。


とりあえず1時間、ぼんやりとつぶします。

入り口でこんな会場案内図を頂きました。




どこで何が行われるかが描いてあるようですが、何しろ場所の感覚がわからないので、今の時点ではあまり参考になりません。


裏側には





それぞれの刑務所でつくられた出展品目がずらり。

有名な靴や木工製品などが並びます。


ここも行かなくては。


ところで、初めに行列しているまわりには、団地のようなものがずらり。





刑務官など、関係者のお住まいなのでしょうか。

まだここは、もちろん塀の外なのです。





ところで、どんな方が、この文化祭へいらしているのでしょうか。



意外だったのは、小さなお子様のいる家族連れがとっても多かったこと。


ふれあい動物園や、消防車、パトカーなど、子供たちも楽しめるものが結構あったので、お子様連れでも楽しいかもしれませんね。


若いカップルやご年配の方も多く、まさに老若男女。

どなたでも楽しめるイベントのようです。



そして、このイベント、毎回「一日刑務所長」というのがいらっしゃいまして。

今回は、MAXのみなさんでした。

どうやら先頭では、テープカットなどが行われていたようなのですが、もちろん私のところからは全く見えず。

どちらにしても撮影禁止ですしね(笑)


しかたないので、みなさんコレを撮っていましたよ。





そして、テープカットされ、まさかのMAX「Tacata'」を聞きながら入場。

…そうきたか(笑)




でも、ニヤニヤしていたのはここまで。


この先、みんなの顔色が変わり、だんだん早足に。

そして、途中から列が大きく二つに分かれました。


どっちがパン?どっちがランチなのーーーーー??


慌ててキョロキョロと周りを見て、なんとか「麦飯食堂」の列に付くことが出来ました。





みんな走ってたよ…どんだけパンが欲しいのよ、怖すぎる。





さて、まあ気分を落ち着けまして。

何を食べるか決めましょう。


昨年までは、普通の食堂形式でメニューが2種類とかだったらしいんですけど、あまりに混雑するもので今年からはお弁当の販売に変わりました。


ちゃんとお茶碗とかで食べたかったな…ま、仕方ない。


今回のメニューは3つ。





プリズン弁当(韓国風焼肉) 500円

プリズンカレー 500円




100食限定 網走監獄和牛 すきやき重 1000円


悩むー。


というか、「網走監獄和牛」って名前がインパクトあり過ぎです(笑)



こちら二人だったので、悩んだ末に決めましたよ。




プリズンカレーと、監獄和牛ですよ。


だって。







受刑者が丁寧に育成した牛。

心していただかなくては。


職員食堂とでもいうのでしょうか。

そこが今日一日だけは「麦飯食堂」になります。


入り口でお金を払い食券を購入。


そしてお弁当を受け取ります。





うん、運営としてはお弁当が正解かもね。







そしてちょうど席が空いていたので、そこで頂きました。




一見すると、コンビニ弁当なんですけど(笑)よく見ると違うの。







ほらね、「府中刑務所職員食堂事業所」って書いてあります。




これが、どっちもめちゃくちゃおいしそう!







ジャガイモと人参ゴロゴロ、豚肉たっぷりのカレーでした。

これが、めちゃくちゃおいしいの。

お母さんのカレーの最上級みたいな。




お、本当に麦飯だ。

食べると、すごくモソモソしていました。


でも、受刑者の食事とは違うんでしょうけど。





牛すき焼きは、ほど良い薄味で、ジャンクさが無い上品な牛丼みたいな感じです。

お肉たっぷり。

そして玉ねぎ、しらたき、ゴボウも。


しみじみお肉味をかみしめるようなすき焼き重でした。


どっちもおいしかったです!

ごちそうさまでした。




ブラインドの隙間から、お弁当を求めて並んでいる人たちの姿が見えたので、10分くらいでさっさと退散。


外に出たのが10時半くらいでしたが、すでに100食限定のすきやき重は売り切れていました。

プリズン弁当とカレーはまだありましたよ。




ちびっこ刑務官(笑)


制服を借りて、記念撮影ができるというものです。

小さな子供たちも着せてもらってかっこよかったです。


そういえば、子供たちが立っていた、あの扉みたいなのはなんでしょう。




これは府中刑務所の前身である「巣鴨監獄」の表門 内側扉として使用されていたものです。


明治28年 西巣鴨村にできた「警視庁巣鴨監獄支署」が36年に「巣鴨監獄」となり、大正11年「巣鴨刑務所」となりましたが、12年に起きた関東大震災で建物が被害を受け大破したことにより、昭和10年 東京府府中町(現在の府中市)に移転し「府中刑務所」となりました。


重厚で、ちょっと恐ろしい気さえする門ですね。


さてさて、ここでのんびりしている場合ではありません。

まだ行きたいところがあるんです。


急がなくては。




消防車が展示されている前にも行列が。


いつもなら消防車を撮りたいところですが、ぐっとがまん。

先を急ぎますよ。




もちろんパンはもう完売。

次は13時の販売ですよ。


塀に沿って歩きます。



すっかり外に出てしまいましたが大丈夫。




わー、すごい人。


ここは何かというと、「プリズンアドベンチャー」と言って、塀の中をちょっとだけ見られるツアーなんです。

塀の中に入れるのは、文化祭の時だけ。

ぜひ、入ってみたい!!





行列しながら見える、壁の中。

とはいえ、これは1枚目の扉で、奥にはもう一枚あるんですよね。




ツアーを終えた人が、横の小さい扉から出てきます。

出所おめでとうございます(笑)




ある程度の人数ごとに、扉の向こうに入っていくことができます。


入場券をもらいました。




右側には、住所と名前を書きます。

そして出場券と書かれた方を受け取り、出所の時に係の方に見せて出るということです。


注意事項が書いてありました。




持っているすべての荷物を、指定の袋に入れて、結束バンドで口を閉め、塀の中ではそれを開けることはできません。








ここから先、カメラでの撮影はもちろん携帯電話なども使うことができません。


つまりここからは写真がありません。


なので、私が見学して歩いて気づいたことを書きます。



高い塀に囲まれた中に入ると、ちょっと不思議な感じがしました。

まるで生活感が無く、映画のセットか模型のような場所でした。


私たちが見学できたのは、皮革製品の工場、オフセット印刷などの印刷工場、受刑者用の浴室です。

少し離れた所には、おそらく受刑者たちが暮らす場所もあるのでしょう。


たくさんの人がここで働いたり暮らしたりしているはずなのに、綺麗に整えられ、無駄なものが何一つなく、ごみ一つ落ちていない。

そのなんとも無機質な感じが、ちょっと恐ろしいようでした。


工場の中には、「安全十訓」と書かれた看板があり、「いつも明るく朗らかに」から始まる注意事項のようなものが書かれていました。

おそらく、それをみんなで復唱するのでしょうね。


そのとなりに、安全十訓がローマ字で「ITUMO AKARUKU HOGARAKANI」と書かれていました。

それだけで、外国人もここで働いている事を知りました。



トイレの所に、「用を足している時には扉を開けておくこと、交談は厳禁」と書かれていました。

ここは刑務所なんだと改めて感じました。



工場の中は全く飾り気も無く、例えば花やちょっとした置物など、会社の中を探したら必ず一つ二つありそうな、そういう無駄なものが全くありませんでした。


唯一、「花」があったといえば、女性タレントが微笑む安全週間のポスターくらいでしょうか。




見学中、工場の中や通路などはネットやテープで仕切られ、必要以外の所には行けないようになっていました。

特に説明などがあるわけではなく、質問がある人はあちこちに立っている刑務官に個々に聞いていました。



浴室も見学しました。


映画かドラマで見たことがある、大きな浴槽のまわりに、洗い場がある造りでした。

入り口には入り方の注意書きがあり、掛け湯は2杯、一人で使えるお湯は12杯までなど細かく書かれていました。

ここでも注意書きが英語、中国語、タイ語、ドイツ語などいくつもの国の言葉で書かれていました。



塀の中は通路が広く、奥までずっと見渡せるようになっていました。


塀の外、すぐとなりにある歩道橋は塀の中がのぞけないように、囲いがついていました。


なんとも言えない、重苦しい気持ちになりました。



刑務官の方の説明などが無くて、ちょっと物足りなかったかな。

とはいえ、こちらはその世界にお邪魔させていただいているので、仕方ないことかもしれません。


おととしまでは、バスで中を案内していたのだそうです。

その時は、その整理券をもらうために死闘がくりひろげられていたようで、今は徒歩での見学になったのだそうです。


約1時間強の見学が終わりました。




塀の外に出てくると、行列はすっかりなくなっていました。


バスで案内していたころと違い、整理券などは必要ありません。

時間内にここに来れば全員が見学できるので、食事などを済ませてから来た方が効率的ですね。


ただし、買い物などをして大きな荷物があると、それを提げて見学することになりますからご注意を。





さて、また元の中心部へ戻ります。


そういえば、13時からのパンの販売はどうなっているかな?






うひゃあ、すごい行列。

でもこの時点(12時45分くらい)でまだパンは買えるみたいでした。

並ぼうかなと思ったのですが、それまでの行列&歩きでちょっとお疲れ気味。

今回は勘弁してください…。





ステージではエイサーをやっていました。

このステージでは、職員の方のバンド「デビルス」がとても有名で、毎年人気だとか。








お弁当もさすがに完売。


芝生の広場では、いろいろ食べ物を売っていたみたいですが、それもかなり売り切れていました。



そして…





刑務所作業製品の販売。


エプロンや巾着などの布製品、らくがき帳や便箋などの紙製品、すのこやお盆などの木工製品、靴、カバンなど様々なものがありました。





刑務所作業製品は、受刑者たちが刑務作業として作った製品です。

勤労精神を養成し、技能の習得により円滑な社会復帰を促進します。


丁寧に作られた製品は、まさに質実剛健と言う感じ。







函館刑務所のグッズが大人気。

若い女性たちがかなり買っていました。

やはり、若い人に買ってもらうには、質実剛健だけでは難しいのかも。

デザインなども大事。







ソファーなどの大型家具。

木で作られたベンチなどもありました。



御神輿も!



私はいろいろ見て歩いた結果、これを買いました。





函館少年刑務所の便箋と、府中刑務所のメモ帳です。

大切に使います。


さて、府中刑務所の文化祭、いかがでしたか?

他の刑務所でも、このようなイベントがあるのかもしれませんが、私が参加したのは今回は初めてで、とても貴重な体験でした。


来年行かれる方のために、私が感じたことを書いておきます。



① 一日刑務所長のタレントさんたちを見たければ、朝6~7時には到着しないと難しい。

② 回る順番は、まず食事(麦飯食堂)か、パンの購入かどちらかを選んで一番に向かう。

その後、プリズンアドベンチャー(見学)へ。見学は最後でも大丈夫。


③ 10時の回のパンが買えなくても、13時の回もあるのでそちらも利用しよう。

④ お昼を過ぎると、食べ物はほとんど売り切れなので注意。

⑤ 思いのほかたくさん歩くので、歩きやすい靴で。
⑥ とにかく、想像以上に混むので、心構えを。



来年はまた内容が変わるかもしれないので、お出かけ前に公式ページで詳細を確認してくださいね。



最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。






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