普段は、鍵付きの日記帳の間に、押し花のように挟み込んであるのですが、時々顔を出してしまいます。
我が母は私の黒みみぶりをよく知っているので、「集団生活の中では、決して黒みみを出さないように!」とキツく言われていました(笑)
でもね、2ヶ月も我慢してたら、出ちゃったりしますよね!ね!
私が大人気ないのは承知の上。
でも、誰かに、「それは黒みみ出ても仕方ないよ!」と共感して欲しくて、書いてみます(笑)
前にも書きましたが、この部屋にいる「しゃべりー(仮名)」は、ものすごいおしゃべりで。
昼間はほぼ休みなく喋っています。
テレビを見ていても、新聞を読んでいても、ずーっとしゃべりっぱなし。
しかも夜は大いびきでワタシを不眠に陥れるし!
静かじゃないと原稿が書けない私は、本当にいつもイライラ。
それでも、彼女がリハビリに行って居なかったりする瞬間を狙って、書いたりしています。
以前は、テレビを真剣に見ているときなども静かだったのですが、最近はダメ。
歌番組を見ていると、一緒に歌い出すようになってしまいました。
たまに、思わす歌ってしまったなんてことがあるけれど、そういうんじゃありません。
番組が終わるまでずーっとなんです。
まあ、確信犯よね(笑)
しかも下手…おぅ。
彼女のワンマンショーを聞かされても、とりあえず消灯までじっとがまん。
この時間、モノ書きにはとっても大事なのにな…。
で、昨日の夜のこと。
ついに彼女は「みんなに聞かせてあげる」とか言って、歌謡番組をテレビのイヤホンを外したんです。
部屋に流れる昭和歌謡。
そして彼女の下手な歌声。
看護師さんはちょうどナースステーションに帰ってしまい、1番端にあるこの部屋は無法地帯に。
彼女が毎日おやつを配って手なずけた他の2人のおばあちゃん達は、テレビカードを使わずに昭和歌謡が聞けるもんだから、逆に喜んじゃって。
つまり、私は多数決で言うところの負け組です(笑)
我慢の限界になったので、ウオーカーを持って、廊下に出ました。
そして、8時過ぎなのに、歩行練習(笑)
部屋で、下手な歌声聞かされて書き物ができないなら、歩行練習でもした方がいいや。
すると、しゃべりーがトイレに行くために廊下に出てきました。
「あらー!遅くまで頑張るわねー」
あー。やっぱりわかってない。
そこは、心にも思ってなくても「うるさくしちゃってごめんね」とかでしょ?
カチンと来た私は、つい黒みみが出てしまい…
「ワンマンショーは終わりました?」
と言ってしまいました。
なにを言われたかわからなかったしゃべりーは、「テレビ?まだやってるけど?」と。
まあ、元々空気を読めない彼女に、私の意図を読めと言っても無理だわね(笑)
そしてまた黒みみが。
「あー、そーですか。
じゃ、終わった頃に帰ります」
と言ってしまいました…(苦笑)
でも大丈夫。
きっとしゃべりーには伝わってないから(笑)
これを読んだ方の中には、「看護師さんに言いなさい」とアドバイスくださる方もいるでしょう。
でも、それでは解決しないんです。
ただしゃべりーとの仲が気まずくなるだけ。
この病棟で、私やしゃべりーが居られるのはこの部屋以外無いし。
退院の順番を考えると、おそらくしゃべりーは、今のメンバーの中では一番最後。
つまり、私が退院する日までずっと一緒にいることになります。
なので、仲良くできないまでも、できるだけ空気のように接していたいのよね。
だから、母が言うように、黒みみは出しちゃいけないんです。
でも、本当にたまに、黒みみが出ちゃう…。
私が大人気ないのがいけないんです。
でも、今日は皆さんに、慰めて欲しい気分です。
たまには黒みみ出ちゃっても、仕方ないよね?