結婚して12年、夫婦の会話が少なくなってきたから、【サイコロトーク】をしよう。
という理由でプレゼントされたわけではない。(多分) 洗練されたごきげんようのサイコロにも見えるが違う。
CMYキューブというもので、6面の向かい合う面がそれぞれシアン、マゼンタ、イエローになっている。
例えばシアンの面を正面から見るとシアンにしか見えないが、色んな角度から見ると3色の混色が楽しめる。
3センチの立方体が4000円…
ということで購入を見送っていたが結婚記念日のプレゼントに、と夫が買ってくれた。(私が買っても夫が買っても支出には変わりないのだが)
おお、楽天で買うともっと高い。送料か。
お店でこれを見つけた時、へえおしゃれなサイコロだなあ綺麗〜ずっと見てられる〜と思ったと同時にこの色の見え方に人間を感じた。
私から見えるあの人はいつもピンク色だけど、青色の時もあるだろうし、黄色の時もあるだろうし、混ざってカラフルな時もあるんだろう、
それは人間だけでなく、ネットでみるニュース記事にも、いつも読んでいるブログにも、私からみえるピンク色の面だけがあるわけではない。
略してこいばなー!
わざわざ手のひらで転がして全ての色を確認する必要はないけど、予想もしない色があることは忘れずにいたい。このキューブが手元にあれば忘れっぽい私でもそのことを忘れずにいられそうである。
結婚して干支が一周したが、そういう視点を持てたのは夫婦という濃い人間関係と、彼との間にやってきてくれた謎の生き物、子ども達のおかげである。
夫も私も子ども達も、家で見せる色、それだけではない。
仕事で見せている色、学校で見せている色、保育園で見せてる色、みんなが出かけたあと家にいる時の色、それぞれである。
こんな色があったの!?
と思うことも少なくないけど、このキューブを転がしているときのように、この色も綺麗だね、面白いね、とお互いに思えたらいいなと思っている。
そしてこれは家族を含めた人間関係に限らず、私がピンクだと思っていたものがピンクでなかった時、相手に対してピンクであることを無意識に求めてしまわないようにしたいとも思う。
同時に、誰かから私のことを黄色だと思ってたのに青色だったなんて残念だ、と言われても、ふーんそうですか、と、流せるようにもなりたい。
そう思う人は是非他で黄色を探してもらえればいい。





