岡山に美味しいうどん屋さんがある。 


こちらではメジャーなセルフタイプのうどん屋さん。


関東出身の私は、初めて岡山に来た15年前、このスタイルのうどん屋に戸惑った。


はなまるうどんや丸亀製麺でセルフ式のうどん屋があることは知っていたが、岡山や香川のセルフうどん屋は、もっとセルフである。


まず初心者が戸惑うのはうどんを温めるところだろう。


大きな釜みたいなところで、うどんを湯にくぐらせて温める。ここでうどんを落としそうになるため湯は熱いがひやひやする。


そのあとは丸亀製麺と同じようにトレイにうどんとお皿などを乗せて、各々好きな天ぷらなどをとってお会計をした後、だしをかけて好みで薬味を載せていただく。



最初こそ戸惑うが慣れればどうってことないのは確かなのだけど、人気店となると一気にそのハードルがあがる。


冒頭に書いた、美味しいうどん屋がそれである。


人気店で昼になると店の外まで列ができているが、回転が速いので待たされることはない。


つまりその回転の速さに自分も合わせていかないといけない(ような気がする)


更なるトラップは天ぷらやおにぎり以外にもサラダや唐揚げ、小鉢などサイドメニューが豊富ということ。目移りする。


しかし、列に並んだら最後、悩む時間など与えられない。


周りのお客様は近くにお勤めであろう手練れのおじさんやサラリーマンばかりである。


みな迷いなくうどんをとり、温め、列に戻り、トッピングをとり、お会計をしていく。


その判断力たるや見事なものである。


ただ、素人には厳しい。


手練れ達の圧で焦ってしまい初めて行った時は列に流されるまま、食べたいのか食べたくないのかよく分からないけど物珍しさから焼き鳥なんかをとってしまったりする。



真顔だからさ、あそこ美味しいんだけど苦手なんだよ、気持ちが焦っていつもベストを選べない。


という話を夫にしていて思った。


もしかしたらあの状況こそ、直感力を鍛えるには最高の環境なのでは、と。


人生決断の連続である。


決断に時間をかければかけるほど良い決断ができるとも限らないし、十分に比較する時間すら与えられない時もある。


そんな時は直感頼りである。
理論理屈ではなく五感で感じ取った感覚を優先したい。


このうどん屋は、優柔不断な私にはちょうど良い直感力鍛錬の場かもしれない。


その日その時、自分の体のコンディションと、対象物のコンディション、うどんのツヤ、天ぷらのあがり方、小鉢の種類を見て今の自分に必要なものを瞬間的に決めていく。


イモの天ぷらで炭水化物に振り切るのか、かしわでタンパク質をとるのか。

考えている暇もなければ、戻ることもできない。

目の前に現れたモノとの真剣勝負である。


比較検討しない。考えない。


栄養とかバランスとかコスパではない、


本当に自分が好きなもの、欲しているものを選び取る。


その練習。



過去の私のように「今日ちょっと焼き鳥じゃなかったな」となっても良い。
失敗してもうどんの美味しさには変わらないのだから。


人生の本当の瞬間の時に、ここで重ねた鍛錬を発揮すればよいのだ。


空腹と種類の多さと周りの圧に負けない直感力が鍛えられれば、大概のことは悩まずにマイベストを選べるようになるのではないか。


そう考えたら今すぐにでもあの列に並びたくなってきた。



ていうことを真剣に考えるGWの早朝。
今日うどん食べに行こうかな。混んでるかなあ。



私が周りを気にしすぎなだけなので、うちの夫はじめ子どもらは手練れの圧が、とか考えないでマイペースにマイベスト選んでます
直感力より鍛えるべきは鈍感力かも爆笑


お近くの方は是非直感力の鍛錬と美味しいうどんを味わいに行ってみてね


無事、うどんとおかずを選んでお会計したあとも出汁に甘口と辛口があってまた迷うことになるんだよ。


私みたいに決められない人は子ども用の取り皿をとって二つの出汁を比較検討してみることをおすすめします。





手相だと頭脳線が短い人はセルフうどん屋向きですね。頭脳線が長い人はゆっくり考えられるお店でゆっくり考えましょう。

このくらい短い人はセルフうどん屋向き

うちの長男はその傾向