響葉たちがおっぱじめるかと思った柊翔は「3人で呑みに行かない?」と葵唯と玲哉を誘って急いで楽屋から出た
「っていうか、柊翔から呑みに誘うなんて珍しいじゃん」
と柊翔の隣に居た葵唯はそう言いながら首を傾げた
「そうやんな、普段呑まへんのにどうしたん?いきなり」
そう言いながら玲哉は少し後ろで二人の間に入らないように歩いてた
「ん?まぁ、そうだよねでも僕みんなに会えたからなんか呑みたくなっちゃった」
そう言いながら頬をポリポリと掻いた
「そうなんだね、でも残ったの俺と柊翔…あと、薄塚だけだけどね…」
葵唯はチラッと玲哉を嫌悪な眼差しで見ながらそう言った
「…っ。そ、そうやね…ま、まぁ…みんなは色々あんねんな…ははっ」
玲哉は一瞬、怖気付きながらも平常を装ってニコッと笑った
「そうだよね…みんなと呑みたかったんだけどな…仕方がないか」
そう言った柊翔たちは居酒屋に向かった
ーーー居酒屋にてーーー
「葵唯、玲哉、ライブお疲れ様~!かんぱい~」
居酒屋に着いてそれぞれの飲み物を頼んで柊翔はそう言った
「「カンパーイ~!」」
3人でグラスをカチーンと乾杯した
「ん~っはぁ…ライブ後にはビールだね!やっぱ」
葵唯はビールをゴクゴクっと半分呑んでそう言った
「ほんま、あおさん…ビール好きやね…」
玲哉は少し酒を呑んでクスっと笑った
「ほんとだよね、好きすぎるよね葵唯」
そう言った柊翔は葵唯を見る
「だって、いっぱい動いたからさ~?こんな時はビールに限る」
「そうだね、ほんとお疲れ様。…そういえばさ、玲哉は上手くやれてるの?」
柊翔は葵唯にそう言った後に玲哉に声を掛けた
「え…?あ、あ~…リーダー?どーやろ?自分は…上手くやれてるのかわからへんよなぁ~」
そう言いながら玲哉は頬をポリポリと掻いた
「薄塚は…全然だよ?〝なんか〟をやらかすし?ね?薄塚?」
葵唯はビールを一口呑んでテーブルに肘をついて手首を軽く曲げて手の平を顎に添えながら睨み付けた
「やらかす…?そうなの?玲哉」
そう言われた柊翔は玲哉に首を傾げながら聞いた
「…い、いや、やらかしてはいないと…おもうで…?多分…」
そう聞かれて玲哉は、ははっと笑いながら誤魔化して酒を呑んだ
「嘘だよ?柊翔。だってこいつ一時的に私情でリーダーとしての仕事放棄してんだぜ?」
葵唯は柊翔に玲哉の悪い事しか言わなかった
「ちょっと!あおさん!その事はその時にみんなに謝ったやんか!」
そう言われた玲哉は葵唯の悪巧みに気付き、少しイラッとした
「え?だってそうじゃねぇか私情で(仕事)放棄してたのは事実じゃん?」
葵唯は玲哉の態度や焦りを見てここぞとばかりに嘲笑った
「ちょ、ちょっと二人とも!落ち着いてよ、ここ居酒屋なんだよ?ね?」
柊翔は今にも喧嘩になりそうな二人を止めに入った
「それは…事実なんやけど…っ!俺、その時謝ったやん!なんでそれ言うん?」
柊翔が止めに入っても玲哉はそれでも辞めなかった
「いやいや、柊翔が知りたがってたじゃねぇか、俺は言っただけやで?」
そう言いながら嘲笑ってた
「ほかにもっとあるやろ!なんで俺の悪い事しか言わへんの?!」
そう言いながら玲哉は立ち上がった
「いや…ないね。…それに、俺は知ってんだぜ?その時のお前を。ほんとはお前がリrっ…」
葵唯はニヤニヤしながらそう言いかけた
「ち、ちゃうから…っ!適当に言わないで!葵唯」
玲哉は葵唯が何言いたいのかわかって急いで話を遮った
「ちょっと!葵唯!玲哉!俺が落ち着いてって言ったの聞こえない?!ここどこか分かってんの?!」
しびれを切らした柊翔は声を荒げながら再度二人を止めに入った
「……っ。もうええわ!俺はもう帰らしてもらうわ。…ごめんな?柊翔」
そう言って玲哉は自分の頼んだ分のお金を置いてこの場から去った
「あ…帰っちゃった…、アイツ。面白くねぇな」
そう言って葵唯はビールを飲み干した
「…ねぇ、葵唯…なんで玲哉にあんな言い方したの?」
柊翔は心配そうな表情で見つめる
「え?いや、普通だよ?」
葵唯はそう言いながらニコッと笑う
「もぅ…なんで葵唯と玲哉はいつも喧嘩になるの?」
柊翔は呆れた感じでそう言った
「はい?お前を守るためなんだけど…?」
葵唯は柊翔が鈍感すぎてイラッとする
「俺は大丈夫だって!自分の身は自分で守れるよ…!玲哉を探すよ」
そう言いながら柊翔は立ち上がって玲哉を探しに行こうとした
「ちょっと柊翔!待ってよ…っ!2回も襲われたのにまた行くのかよ!」
行こうとした柊翔の腕を掴んで引き留めてそう言った
「で、でも…っ!玲哉が心配だよ。手放して?葵唯」
引き留められた柊翔は振り向いてニコッと笑う
「今回はそういかねぇよ?まだわかってねぇのかよお前は」
そう言いながら柊翔の腕を引っ張って会計を済ませて外に出た
「ちょっと痛い…っ!」
「まだわかってねぇならわかるようにしてやるよ」
そう言いながら葵唯は自分の泊まってるホテルに連れて帰った
ーーー葵唯の泊まってるホテルにてーーー
「ちょっ…葵唯!いい加減に…っ」
ホテルに連れられた柊翔はそう言いながら手を振り払った
「……」
葵唯は黙り込んで振り向いた←仮
「……っ」
振り向いた葵唯の見たことがない顔を見た柊翔は恐怖を感じた
「なぁに?そんな怯えた顔してさぁ…?」
葵唯はニコッと笑ってゆっくりと柊翔に近づく
「ちょっと…こわい…」
そう言った柊翔は逃げようした
「おっとなんで逃げんの?柊翔?」
逃げようとしてる柊翔の腕を引っ張って壁にドンっと押さえる
「ねぇ…こわい、やめて…?」
逃げるにも柊翔の手が押さえられて逃げられなかった
「んー?こわい?俺が?」
葵唯は冷たい目で柊翔を見つめながら首を傾げた
「…そ、その目やめてよ…」
怯えながらもそう言って柊翔は抵抗した
「抵抗すんなよ、しゅーと」
葵唯はそう言いながら柊翔の手を更に強めに押さえ直して首をペロッと舐める
「……っ、ちょっ、と…っ!やめ…て、あおい…」
大きくビクッとしながらやめてと懇願をした
「俺の言うこと聞かない柊翔が悪いじゃん。またあいつのとこに行こうとしたじゃねぇか…なに俺がおかしい?恋人の事を心配するのはおかしい?違うよね?」
そう言って葵唯は柊翔の顎をグイっと持ち上げた
「そ、それは…違う、けど…玲哉は仲間で放っておくこと…できないよ…葵唯」
葵唯に顎を持ち上げられた柊翔はそれでも玲哉の事を心配してた
「あのさ?あんたはもうリーダーじゃねぇんだよ?仲間とかくそもないじゃんか。……もういいよ、俺はもう知らねぇから、勝手にしな?」
葵唯そう言ったあとに手を放して柊翔から離れる
「あっ…ちょ…」
葵唯にもう知らないと言われて柊翔は啞然とした
「行きたいんでしょ?いいよ?行きなよ、俺はもう知らねぇから」
葵唯は呆れてニコッと笑いながらそう言った
「え、いや…」
柊翔は探しに行きたい気持ちと葵唯との関係をギクシャクになりたくない気持ちが心を揺り動かしてた
「なに?いいよ?行きなよ」
そう言いながら葵唯はベッドに座って明足を組む
「…なんで」
柊翔は疑問に思いながらも探しに行かずに葵唯のところに行く
「ん?なんでって?なに?」
近づいてきた柊翔に葵唯は顔を見上げた
「なんで…そんなに玲哉を嫌うの…?葵唯」
そう言って悲しい表情で葵唯の頬に手を当てた
「なに?逆に何回襲われれば…気が済むわけ?俺の恋人だって自覚ある…?」
じゃあと言ってから葵唯は柊翔の手を引っ張って押し倒した
「…っ、あ、あるよ。けど玲哉が心配なんだって…」
冷たい目で見つめられながら小声でそう言った
「またそれ言う…?アイツばっか見ねえで、俺だけを見てよ」
葵唯はそう言いながら柊翔の頬に手を添える
「見てるよ…?葵唯の事」
怯えながらも柊翔は葵唯にそう答えた
「〝ちゃんと〟じゃないよね?それ。俺には〝俺だけ見れればいい〟…って言ってたのくせに…お前は見てくれないわけ?柊翔」
柊翔にそう言われたが葵唯はそう感じられなくて葵唯の手が頬から首にかけていった
「ちょ、ちょっと…っ!あおい…?」
柊翔は葵唯の行動に困惑して逃げようとする
「しゅーと…今俺を拒絶したらお前の前から消えるよ?いいの?」
逃げようとしてた柊翔に葵唯はそう言いながら首を傾げた
「……っ!」
トラウマになってるその(拒絶したらお前の前から消える)言葉を言われて柊翔は泣
きそうになった
「いいの?…って聞いてんだけど?」
葵唯はそう言ってから手の力を強めていく
「ぐっはぁ…んっ…い、いや…だ…っ!いなく、なら…ないで…っ!」
葵唯に首を絞められてトラウマになった言葉を言われて柊翔はついに泣いてしまった
「…じゃアイツのとこに行かない?柊翔」
葵唯はそう言った後、少し力を弱めた
「…っ、そ、それは…」
柊翔は葵唯が言ったことに躊躇った
「へぇ?恋人の俺を拒絶して行くんだ?」
葵唯は柊翔が躊躇ったことにむかついてさっきよりも更に手の力を強めにする
「ゔぐっ…っふ…、ぁ…おい…はぁっ…やめ…」
柊翔は必死に息をしようと葵唯の手を退けようと藻掻く
「行かないって言わないと…死ぬよ?お前…」
それでも葵唯は弱めにしなかった
「ぅ…ぁっ…い、い…かな…いっ、から…放して…っ」
首を絞められながらも柊翔は頑張って声を出した
「…ほんとに、行かない?」
じっと苦しんでいる柊翔を見つめる
「……っ」
柊翔はそう言われてこくこくっと頷いた
「わかった」
葵唯は柊翔の首から手を放す
「がはっ…はぁっ…はぁ…っ」
葵唯が手を放してくれて柊翔はぼーっとしながら見つめ返す
「ははっ…その顔、いいね♡」
そう言ったあと、優しく柊翔にキスをした
「ん…っ!あお…い…」
柊翔はキスされて頭が??になってた
「なぁに?しゅーと」
そう言いながら葵唯は普段の顔に戻って優しい声で柊翔の名前を呼ぶ
「いなく…ならないで…?あおい…おねがい…」
そう言って柊翔はバッと葵唯を抱きしめた
「大丈夫だよ、柊翔が行かないなら、ね?」
抱きしめられた葵唯はそう言いながら抱きしめ返した
この後、この二人は仲直りをして甘い夜を一緒に過ごした