アイドルとして活躍していた柊翔が卒業してから数ヶ月が経過した。柊翔はスポットライトから離れ、普通の生活に戻っていた。けど、たまにSNS見る度に葵唯と誰かと一緒にカップルっぽいことしてた姿を目にすると嫉妬心が湧き上がってた
「……」
(また…葵唯が響葉と…)
柊翔はゆっくりベッドに寝っ転がってSNSをチェックしてると、葵唯の投稿が流れてきた
(いいんだよ?卒業したから口出しはしねぇけど…何回もそういうのやるのもなぁ…)
柊翔はケータイの画面をじっと見つめながら心の中でそう呟いた
「…はぁ…」
ため息をついた柊翔は立ち上がってケータイをベッドに投げた
「最近、俺おかしいな…」
と独り言を言う柊翔はシャワー浴びに行った
「…俺の顔ってこんなんだったけ…」
シャワーの中で、柊翔は鏡に向かってつぶやいた
(やばいな、自分じゃない…)
そう呟いた柊翔は自分の頬をバシッと叩いた
「はぁぁ…」
柊翔は体を洗って湯船に浸かって天井を見つめながらため息をついた
(落ち着かなきゃだな…自分を失うな…柊翔)
柊翔は心を落ち着かせようと自分に言い聞かせながら、湯船にゆっくりと身体を温めながら浸かっていた。数分後…
「さあて、あがろ…」
少し落ち着いた柊翔は湯船から上がり、体を拭きながら部屋へ戻った
(よし、寝よかな)
柊翔は、落ち着いたまま寝ようとしてベッドに横になった
「ん…」
柊翔は、寝る前の瞬間を大切にするように、近くにある抱き枕を抱きしめた。その抱き枕は、柊翔にとって安らぎと安心を与えてくれる存在だった。
そして、柊翔はその抱き枕をしっかりと抱きしめながら、穏やかな夢の世界へと旅立っていった
ーーー翌日ーーー
「ん…」
朝日が優しく部屋に差し込む中、ちゅんちゅんと小鳥のさえずりが聞こえて柊翔は目を覚めまして、目をこすった
「今、何時…7時半…」
とテーブルに置いてあるケータイを取り、時間を見た
「んーー!はぁ」
柊翔は背伸びをして起き上がり、朝食の準備を始めた。
パンを焼き、コーヒーを淹れて椅子に座って窓の外を眺めながら朝食を食べた。数分後…
「よし、行くか…」
キリッとしたスーツに身を包んで、仕事に向かう準備を整えた柊翔は外に出て会社へと向かった
「顔に出さないようにしなきゃだね…よしっ」
会社に着いた柊翔は会社を見ながらそう言いながら自分の頬をバシッと叩いて会社の中に入った
ーーー数時間後(side葵唯)ーーー
「ふぅ…今日も疲れたな…。おーい練習終わったし、誰か飲みに行かね?」
と練習し終わった葵唯はみんなに声をかけた
「あー、今日は俊と会う約束してるから、俺はパス」
愛美はルンルンと帰る準備してた
「俺、まだやることがあるから、行けへんな…」
玲哉は飲み物を飲んでそう言った
「…俺は、薄塚の手伝いしなきゃだから。ごめんな?西園寺」
稲坂は玲哉を見たあとそう言った
「えー?お前ら無理なの?じゃ、燐道は?」
みんなにそう言われた葵唯は響葉の方を見てそう言った
「あ、俺は行けるで?行こか。後で瑠依に連絡したらええし」
葵唯にそう言われ、響葉は葵唯の誘いを受け入れた
「よし!行こ〜!!」
今ごろ、柊翔というと…
「ふぅ…。やっと終わった…。先に失礼します!お疲れ様でした〜」
と仕事終わった柊翔は職場の人たちに挨拶して柊翔は会社から出た
(今日は何とか集中できた…顔に出してないよね…おれ)
柊翔は心の中でそう呟いた
「…葵唯に会いたくなっちゃった…。今日葵唯は練習だよね…時間は…少しで終わる…行こ…」
柊翔は心の中で薬唯への気持ちを抑えきれず、葵唯の家に向かった
(遅いな…。特に練習時間は終わってるはずなのに…)
葵唯の家に着いて数分経過して柊翔はケータイの時計を見た
「…なんで、帰ってこないの…?葵唯」
安そうにケータイの時計を見つめながら、不機嫌ような声で呟いた。
更に数時間経過した
「…まだ帰ってこない……え、まさか…っ!」
いくら待っても帰ってこない葵唯に柊翔は腹立って電話をかけた
『はーい。もしもし?』
「…その声、葵唯じゃない…響葉?なんで響葉が…?」
柊翔は葵唯の声じゃないことに驚いた
『いや、今俺と飲んでたんや、で、西園寺は寝ちゃっkっ…』
響葉は柊翔の色声がおかしいと思いつつもそう答えたが
「…ふーん?なんで?」
柊翔は不機嫌な声でそう言った
『え?瀬良…?』
響葉はいつもの柊翔じゃないことに戸惑いながら名前を呼んだ
「僕の言った事に答えて?なんで葵唯と一緒にいるの…?響葉」
柊翔はますますイライラが募っていった。
『いや、待って!俺から誘ってへんで?!』
「だったら…断ったら良かったじゃん?なんで受け入れてるの?響葉」
柊翔は響葉に優しくそう言った
「…瀬良、ちゃうの。そういうことやnっ…」
響葉は柊翔に抗議をしたが話を遮られ…
「いいんだよ?俺は…。でもね…今回のことだけじゃないんだよねぇ…?」
柊翔は自分の声が低音で喋っていることに気づかず話し続けた。
「僕が卒業してから…あおおとの絡みが多くなってさ…?SNS見る度に…見かけるんだ、あれ…僕は嫌かなぁ…」
柊翔はあははっと笑いながらそう呟いた
『いや…それは…しゃーないやん…!俺もしたくなかったんやで…?でも…』
「…でも、なに?この前の公演は響葉からやってたし…?それに?嫌そうに見えなかったけど?俺には…ね?ノリノリだったじゃん?響葉も…葵唯も…ね?俺という恋人が居ながら…」
柊翔は我を忘れてどんどんエスカレートが激しくなってた
「と、とりあえず瀬良…西園寺は送ってくるから…また…な?」
と響葉はやばいと思い、電話を切った
ーーー居酒屋にて(side響葉)ーーー
「…これ、ヤバないか?いつもの瀬良やなかった気がする…。おい!西園寺…っ!起きろや」
と響葉は焦りながら葵唯を起こした
「ん〜っ…少しだけ…」
葵唯は眠そうな声でそう答えた
「少しやない…っ!そろそろ帰るで!」
そう言いながら響葉は葵唯をおぶって会計済ませて葵唯の家まで送った
「ん〜…」
ーーー数分後ーーー
「…あ、せ、瀬良…」
葵唯の家に着いた響葉たちはそこに柊翔が居ることに驚いた
「…やあ、響葉♡」
やっと着いた響葉たちに柊翔は目が笑ってない笑顔で手を振りながら見つめた
「…や、やぁ…西園寺のこと…よろしく…」
響葉はそう言って葵唯を柊翔に渡して去ってしまう
「……」
嫉妬心と怒りが入り混じった表情で、葵唯を抱えたまま、響葉を見送って、そのまま合鍵を使って家の中に入った
「あおい〜?そろそろ目を覚まして…?」
柊翔はベッドに葵唯を乱暴に投げた
「…スー…スー…」
乱暴に投げられても葵唯は寝息かきながら寝てた
「…あおい〜?起きないと…」
そう言いながら葵唯の上に乗った
「ん…っ。おも…たい…って、しゅ…と、なんで…」
葵唯は目を覚まして、自分の上に乗られていることに驚きながら、戸惑った表情で柊翔を見つめた
「あ…起きた…。おはよ?葵唯ちゃん?」
ニコッと笑いながら柊翔は葵唯の頬を触った
「…なんで、上に乗ってんの…?柊翔…」
戸惑いながら葵唯は恐怖を感じた
「ん…?なんでだろね…?心当たりはある…でしょ?」
スーッと頬から首にかけてなぞるように触れた
「…こ、心あたり…?……あっ」
そこで葵唯は思い当たる節があることに気づく
「その顔…思い出した?俺が…居ないからって、響葉とカップルっぽいこと…してるよねぇ?」
柊翔は葵唯を見下ろしながらそう言ってニコッと笑った
「…ち、ちがう!あ、あれは…えっと…」
葵唯は言葉が喉に詰まって上手くいえなかった
「違わない…でしょ?葵唯たち、ノリノリだったじゃん?葵唯、前に俺が言ったこと…忘れた?」
 ニコッと笑みを浮かべながら柊翔は葵唯の首にかけてた手の力を入れ始めた
「…ぐっ…ちょ、まっ…わす、れて…ない…っ!おちつ…いて」
柊翔に首を絞められた葵唯は落ち着かせようとして柊翔の手を触った
「前に言ったよね…?俺だけを見れればいいって…これだから子供は…」
柊翔はそう言いながら容赦なく手の力を強めていった
「…っちが…う…っ…りん…どうのこと…は、ほんとに…っ」
葵唯は息を詰まらせながら柊翔にそう抗議をした
「……それなのに…照れてたじゃん?そんなに響葉の方が良かった……?葵唯…?」
柊翔は我を忘れてどんどんエスカレートをしていった
「…はっ…ぐっ…しゅ…ほん…とに…っ」
今にも意識を失いそうになっていた葵唯は、そう言いながら涙を流した。
「……お、おれ……また…」
柊翔は、涙を流す薬唯を見て、自分の行動に気づき、手の力を緩めた。
「はあっ…けほっ…ごほっ…はぁっ…」
葵唯は息を整えながらやっと落ち着いた柊翔をみて安堵をした
「…っ…ごめん…また…俺…俺…っ!葵唯を…!」
柊翔はまた自分が葵唯にしたことに後悔をした
「……いや、い、いいよ…柊翔…お前はなんも…悪くねぇから、謝んな」
声が震えていた柊翔に葵唯は柊翔の手を取り、優しく微笑んで言った
「……ご、ごめん、なさい…やっぱり俺…」
そう言って柊翔は葵唯から離れた
「やっぱり、なに?〝やっぱり、別れよ〟…でも言うつもりか?柊翔」
葵唯から離れた柊翔に葵唯は腕を掴んで見つめた
「…だ、だって、俺…葵唯のことになると冷静さを失ってしまう…だから…っ」
柊翔は自分が怖くなって別れを告げようとした
「…ふーん?俺にあんな事までして…別れるのか…。なら、別れるならこの手を振り払って?」
葵唯は別れを告げられると察してそう言った
「…え、いや…葵唯から…放してよ…」
葵唯にそう言われて柊翔は葵唯の手を振り払うことが出来なかった
「できる、わけねぇもんな?お前は俺の事手放すこと出来ないって分かっててそう言っただけ…。これが答えでしょ?」
ニコッと笑い、柊翔の腕を引っ張って抱きついた
「………っ、でも、葵唯は…いいの?こんな俺でも…」
抱きしめられた柊翔は声を震わせながらそう言った
「お前がいいんだよ。俺もそんなお前を愛してるしな♡♡」
と言って葵唯は柊翔に優しいキスをした
「んッ...///」
いきなりキスされた柊翔は恥ずかしがった
「…クス。俺だけにしてな?柊翔」
葵唯はそう言ってニコッと笑った

二人は甘〜い夜を過ごすことになったのであるだった