葵唯と鉢合わせられて柊翔の家周辺で、そこで葵唯に追い詰められてグチグチと言われた玲哉は雨の中で帰ってった
「あー…またグチグチ言われたな…かえろ…」
とそう言いながら玲哉は頭を掻いた
(…稲坂さんに連絡しよ、心配してるやろし)
と玲哉は心の中でそう呟いて稲坂に電話をした
『あ、もしもし?薄塚?』
電話を出た稲坂は心配そうな声でそう言った
「あ、稲坂さん?連絡を途絶えてごめんなさい」
玲哉は泣きそうな声でそう言った
『…それはいいよ。で?また西園寺になんか言われたか?』
稲坂は玲哉の声色に気づいてそう言った
「え?な、なんで?」
そう言われた玲哉はドキッとした
『…声色よ、すぐ分かんのよ。で?薄塚は何処に居るんだい?』
稲坂はため息ついてそう言った
「自分の家に帰ってる途中やよ?なんで…?」
『わかった。』
と、だけ言って稲坂は玲哉の返事を待てず電話を切った
「え?えぇ?切られた…」
電話を切られた玲哉は不思議に思いながらも自分の家に向かった
ーーー玲哉の家にてーーー
「ゆっくり歩いたからずぶ濡れや…」
家に着いた玲哉は玄関前で髪を掻きあげた。すると
「あ、帰ってた、薄塚」
稲坂は玲哉に後ろから声をかけた
「い、稲坂さん…。なんできたん…」
(やっぱり、来た…。この人…)
ビクッとして振り向いてそこに稲坂が立ってた
「うん、何となく。君がくだらないことやらしそうで、心配で来た」
稲坂はそう言って見つめる
「俺がくだらないこと…?」
そう言って玲哉は首を傾げた
「そうだよ。玲哉のことだからね」
稲坂はそう言って玲哉の鍵を取ってドアを開けた
「ちょちょ、稲坂さん?!勝手に…っ」
勝手に開けられた玲哉は止めたが
「…いいから。君はおじさんの言ったこと聞くこと!」
と言いながら稲坂は玲哉の腕を引っ張って中に入った
「え、ちょっと…なんでいつも…こんなことするん?」
そう言って玲哉は不思議な目で見つめた
「さっき言ったろ?君が心配だって。玲哉ならわかるでしょ?俺が心配性だってこと」
稲坂はそう言いながら玲哉を部屋に連れてった
「それはわかるけどさ…いつもやん…なんでくるの?」
玲哉はそう言って目を逸らした
「おじさんにも分からない。けど、ほっとけない性格、かな?ほら、バンザイして?」
稲坂はそう言ったあと玲哉の服を掴んだ
「なに…して」
「着替えるんだよ?ほら」
そう言って服を上げた
「ん…自分で出来る…///」
玲哉は、そう言ってそこら辺にあった服を着る
「で?何言われたの?西園寺に」
そう言いながら稲坂はソファに座る
「え?ちょっとな…。でも…」
玲哉はそう言って悲しそうな表情をした
「なに?まだ諦めてないって?」
稲坂はそう言いながら足を組む
「まぁ、うん…だって好きやもん!仕方ないやんか!」
玲哉は悲しそうな表情でそう叫んだ
「玲哉…」
悲しそうな表情してる玲哉を見た稲坂は何か出来ることあるかと思いながら見つめた
「もう疲れたよ…。何度も何度も…っ」
そう言ったあと玲哉は膝から崩れ落ちて泣いてしまった
「薄塚…なんで君はそこまで…」
稲坂はそう言いながら手を伸ばして玲哉を抱きしめた
「やだ…!いつも途中半端に優しくしないでや…!」
そう言いながら玲哉は稲坂を突き飛ばそうとしたが
「うん…。これしかできないから…そこは許して?」
と言って稲坂は強く抱きしめつづけた
「やめてや…もう嫌や…っ」
玲哉は稲坂を押し付けてたがびくともしなかった
「そんなこと言わないの。わかった?」
稲坂はそう言って見つめる
「せやったら、どうやって…こんな気持ちは消えるんや!あんたは分からへんやろ!もう帰ってよ!」
玲哉はそう言って突き飛ばした
「痛いな…。帰らないよ?薄塚が何言われても帰らない」
そう言いながら稲坂は立ち上がった
「ええから!帰ってや…1人に…1人にさせてや…っ!」
そう叫んだ玲哉は睨みつけた
「…はぁ。こんなことしたくなかったけど…仕方ない」
ため息をついて稲坂は玲哉をベッドに押し倒した
「なに、して…」
いきなり稲坂に押し倒されて驚きを隠せなかった
「…今日は大人しく寝ること…いいね?」
そう言いながら稲坂は玲哉の頭を撫でた
「…稲坂さん」
玲哉はいきなり服を引っ張ってキスをした
「んっ?!」
玲哉にいきなりキスをされた稲坂は驚いた
「柚雪より、俺の方が気持ちいいかもよ?稲坂さん?♡」
そう言って玲哉は稲坂の首に手を回した
「またか…。玲哉…君って言うやつは…」
稲坂はため息をついて、そう言った
「ふふ…♡」
玲哉はフフっと笑い、またキスをしようとした
「…ちょ、だめだよ。そういうのは…」
そう言いながら稲坂は玲哉の口元を手で押えた
「……」
口元を手で押えられた玲哉は手をペロっと舐めた
「あのな…」
「別に、良くない?だめなの?稲坂さん…」
玲哉は悲しそうな表情と悲しそうな声でそう言って見つめた
「……」
そう言われた稲坂は黙りこんでなんも言えなくなった
「ええやろ?稲坂さん…」
そう言って玲哉は稲坂の手を自分の服の中に入れる
「だめだよ…。俺には輝春がいるって言っただろ?薄塚」
そう言いながら稲坂は首を横に振って見つめた
「…なら、帰って?1人になりたいから」
起き上がって玲哉はそう言った後、稲坂を玄関先まで連れてニコッと笑った
「薄塚…」
稲坂はそう言って振り向く
「……ね?帰って?稲坂さん」
そう言いながら玲哉は稲坂を外に追い出した
「ちょっと!!薄塚!」
外に追い出された稲坂はドアをドンドンと叩きながら玲哉を呼んだ
「……」
玲哉は稲坂のことを無視して部屋に戻った
「はぁ…もう嫌や…消えてしまいたい…」
と玲哉は床に座り込んで天井を見る
「…もう、終わりにしよかな…」
と言って立ち上がってとある物を取り出して元に居た場所に戻って座り込んだ
「これからやれるんかなぁ、俺は…」
玲哉はとある物を見つめながらそう言った
(多分…無理)
と心の中で呟いてとある物を腕に当てて、思いっきり切ってしまった
「……いっ、た…あー…足りんな…もっと…」
ダラダラと腕から血が流れても更に切ってしまう玲哉
(すごい血…切り傷跡、残るなこれ)
玲哉はさらにダラダラと血が流れてるのを見ながら心の中でそう呟いた
「…やべ、床に血が…掃除する前に、手当て…」
床を見た玲哉は腕の手当てをして掃除をした
「…明日、やすもう…いや、行くか…」
玲哉は休憩してからそう言って酒を買いにコンビニに行った
ーーー外にてーーー
「…クラクラするな」
玲哉はクラついてる体でコンビニまで歩いてた
(みんなにバレへんようにしないとな…)
玲哉は心の声でそう呟いて笑った
「ん…?ケータイ鳴ってる…?誰や?」
鳴ってるケータイを取りだして画面をみた
(あいみんから…?なんで?)
と心の声で呟いてから電話を出た
「もしもし?どうしたん?こんな時間に電話珍しい」
『あぁ、やっと電話出た…なにって…あんたが連絡途絶えてるからって来てたから』
「あー、大丈夫大丈夫。迷惑…かけてごめんね?あいみん」
『…なら、いいけど…ほんとに大丈夫なの?声色が…』
「大丈夫やて、心配しやんで?……あ、そや、明日遅刻するかも…それじゃ、今忙しいから切るな?またね、」
そう言って玲哉は切ってしまった
(さあて、酒買お…)
とコンビニに着いた玲哉は酒を買って、家に帰ってた
「…ふぅ…」
家に着いた玲哉は床に座り込んで早速、酒を開けて飲み始めた
(なにしてんのやろ…分かってる事やのに…ほんま自分って)
玲哉は酒を飲みながらそう呟いた
玲哉は明方までひとりで飲み続けてた