瑠依はソファでくつろぎながらSNSをチェックしていた。そんな中、響葉が投稿した写真に目が留まった。
「…なにこれ」
とケータイの画面を見ながら瑠依は呟いた。
「なんで、響葉は葵唯と抱きしめてるの…?」
写真には、響葉が葵唯を抱きしめてる様子が写っていた
「……」
瑠依は、響葉の投稿をみて驚きを隠せなかった。
「今日、響葉は葵唯と出かけてるし…もしかして…また…」
瑠依はまたあの時みたいに響葉が馬鹿なことしてると思ってた
「…前は俊と、今は葵唯と…?」
瑠依はその写真を見ながらそう呟いた
「おれとの写真は載せないくせに…」
瑠依は不満げに言ったあとベッドの方にケータイを投げつけた
「俺もでかけよ…」
そう言いながら瑠依は私服に着替えて外に出た
「…どこに行こ…」
と考えながら、瑠依は街をブラブラと歩き始めた。
「……」
歩きながら街並みがいい所まできた
「…ここいいな」
しばらくここにいた瑠依は、街並みが綺麗で心が浄化するものだった。
ブーンとバイクの音が近づいてきた。ますます音が近づく
「あれ、瑠依やん。どうしたん?こんなところで」
その声は玲哉だった。玲哉は驚きながら、バイクから降りて瑠依に声をかけた
「…玲哉?俺は何となくここに来ただけだよ?玲哉は?」
振り向いてそう言うと
「俺?俺は…心を癒すためにここに来た」
玲哉はそう言いながら柵に手をかけた
「……そっか。」
瑠依はそう言ったあと、玲哉の隣に立ち柵に手をかける
「瑠依?大丈夫?」
玲哉はそう言って瑠依の顔をみた
「ふぇ?なんで?」
瑠依は驚いた表情でそう言った
「今、瑠依の顔が青ざめてるし。なんかあったん?どうしたん?大丈夫?」
と玲哉は心配そうに瑠依にそう言った。
「……」
瑠依は黙り込んでしまい、何も答えずにただうつむいていた
「瑠依?」
「心配してくれてありがとう、玲哉。でも、大丈夫だよ。」
瑠依はにっこりと微笑んで、玲哉に答えた。
「嘘やね?それ。無理に笑っとるし」
玲哉は瑠依の頬を引っ張って、笑っているかどうかを確かめようとした。
「痛いよ、玲哉…」
と瑠依は言ったが、玲哉は瑠依の頬を引っ張り続けた
「…ほら、笑えてへんやんか。なんかあったんなら母ちゃんに言いな?瑠依」
「母ちゃん…」
玲哉の言葉に瑠依はおもわずクスッと笑った
「ね?なんかあったんやろ?」
笑った瑠依に玲哉はそう言って首を傾げる
「……響葉のSNS見たんならわかるでしょ?」
そう言われた瑠依は悲しそうな表情でそう言った
「…あ、響葉が葵唯と抱きしめてた写真?」
「……うん、また馬鹿なことしてるのかな…って」
瑠依はそう言いながら空を見上げた
「馬鹿なこと…ね。響葉はなんも言わへんかったん?」
「……ううん。何も言ってない。それに今日葵唯と出かける予定あって、朝出かけた」
瑠依はそう言いながらニコッと笑う
「…なら、どっかに行く?俺と」
玲哉はそう言って瑠依の前に立って手を差し伸べる
「えっ、どこに?」
瑠依は戸惑いながら尋ねた
「瑠依はどこに行きたい?」
「……どこ、でもいい…」
「じゃ、行こか!」
玲哉はにっこりと笑って、瑠依の腕を引っ張りながら、バイクの所に連れて行った。

「これ、俺のバイクやで。瑠依も乗ってみる?」
「……あ、うん」
瑠依は初めてのバイクに戸惑いながらも、玲哉に促されてバイクに乗り込んだ。玲哉がエンジンをかけると、バイクは轟音を立てて走り出した。
「……」
風を感じながら、落ち込んでた心も晴れてきた。玲哉もまた、瑠依の落ち着いた表情を見て、自分も嬉しくなった。
「なぁ、瑠依?」
玲哉は運転しながら瑠依に話しかけた
「どうしたの…?」
「響葉のこと信じてんの?」
玲哉はそう言うと
「うーん、信じてるというか、信じたいんだよね。でも、前にもあったから…どうだろね」
と言いながら瑠依は玲哉の背中に顔をうずめた
「そか…。それでも好きやろ?」
「……まぁ、うん…。でも不安なのは不安だよ。」
「不安?何が不安なん?」
バイクを止めて玲哉は瑠依の方に見る
「響葉がほんとに俺で満足してるのかなって…」
瑠依はそう言っあと泣きそうになる
「瑠依…泣かんといてよ」
と玲哉はやさしくそう言った。
「でも、本当に好きなのは……俺じゃないかもしれないじゃないって……」
瑠依は言わずにはいられなかった。だが、言った瞬間、目から涙が出る
「ちょちょちょ!……瑠依、泣かんといてや、な?」
玲哉はそう言って瑠依の目元を拭いた
「……グズ…もうわかんないよ……玲哉」
涙を流しながら玲哉を見つめる
「……と、とりあえず…俺の家に行こ…そこならいくら泣いてええから」
玲哉はバイクから降りて手を握って玲哉の家に連れていった
「……グズ…」
「ほら!ティッシュや。大丈夫やて、響葉と葵唯はなんもないと思うで?」
と瑠依が鼻をすすりながら泣いているのを見ると、玲哉は瑠依にティッシュを渡して慰めた。
「でも、おれとの写真は…載せないのに、なんで葵唯との写真は載せるの…?」
瑠依はそう言いながら玲哉を見つめる
「んー…俺には分からへんな…本人に聞いたら?」
そう言って瑠依の隣に座る
「響葉なんも言わないもん…」
瑠依は暗い表情でそう言った
「まあまあ、後ろめたいことは無いと思うよ。響葉はなんか用事で行ってるだけやで?多分ね」
玲哉はそう言って瑠依の肩を抱いた
「うーん…。そうかな」
その言葉に、瑠依は少し安心したように微笑んだ。しかし、心の奥底で、瑠依は響葉のことが気にかかっていた。
「ん?不安なの?」
「まぁ…うん。ふあん…かな」
瑠依はまた無理に笑う
「…るい?やめなよ、無理に笑うのは、な?」
玲哉はそう言って瑠依の頭を撫でる
「………ごめん。」
「じゃあ、俺が慰めてやるよ」
そう言ったあと、瑠依を、押し倒す
「うっわ…ちょい、やめて……玲哉」
瑠依は、驚きと恐怖を感じた。
「不安を消してあげるよ?瑠依」
と玲哉は見下ろして、瑠依に言った。
「ちょっ、ちょっと待って。こんなこと、やめて…?玲哉」
と瑠依は、身動きがとれなくなって必死に抵抗した。
「…なんか、柊翔と違ってなんか…面白くなりそ…」
玲哉は瑠依に微笑みかけ、何か悪巧みを企んでいた
「…ちょっと、玲哉。こんなの…」
瑠依は震え声で玲哉にそう言った
「大丈夫やで?慰めるだけやから♡♡」
玲哉はニヤニヤしながら瑠依の頬を触りながらそう言った
「……っ///」
瑠依は、玲哉が自分に触れることに戸惑いを隠せなかった
「…照れてる瑠依可愛い〜♡♡」
「べ、別に照れてなんかいないし…」
恥ずかしさと戸惑いが入り混じった気持ちで、玲哉を見た。
「響葉以外の人とこういうこと…ないもんねぇ♡」
玲哉はそう言いながら瑠依の服の中に手を入れた
「ちょい…っ!!やだ…!玲哉…っ!」
瑠依は震え声で叫び、必死に抵抗した
「ええやん?慰めてあげる言うてるやんけ」
「だ…からって…副リーダーである…おまえが…こんなことしていいと…思うの?」
そう言ったあと瑠依は玲哉を睨みつける
「…なら、響葉はどうなん?自分勝手で、自分がよければ…それでいい。って思ってるかもやで?」
玲哉は見下ろしながら瑠依を煽るようにそう言った
「た、たしかに…響葉は自分勝手な性格ではある、けど…俺は信じたい…」
瑠依は、玲哉から目をそらさずに、微笑んで答えた。
「また、〝あの時〟みたいに…他メンを襲ってるかも?瑠依がいるにもかかわらず、ねぇ…」
「……それ以上に…言わないで」
瑠依はあの時のトラウマが蘇って泣き出しそうになる
「なんで?」
玲哉ほわざとらしい首を傾げる
「あの時のことは……もう二度と、思い出したくない…」
と瑠依は悲しそうに答えた
「俺がそのトラウマを取り除いてあげる」
玲哉はそう言いながら瑠依の頬を触りながら
「でも、どうやって……」
と瑠依はビクッとしながらもそう言った
「こういうことすればええ…」
玲哉は瑠依にキスをした
「んぅ…ちょ…れいや…」
と瑠依は喘ぎ声を漏らし、顔を赤らめる。
「大丈夫。怖い思いはしやんから」
玲哉は瑠依を抱きしめ、瑠依の唇を優しく舌で愛撫する。
「んぅっ…やっ…」
最初は瑠依は驚いていたが、やがてキスに応え始める。
「俺に身を任せて?瑠依」
玲哉は響葉の雰囲気で囁いた。
「…だめ、そういうのは……」
しかし、瑠依は理性を保って玲哉の口を押さえるを恥ずかしそうに首を振った。
「何がダメ?」
玲哉は瑠依の手を退けてを見つめる
「…俺は玲哉と…ヤらない…」
瑠依ははっきりと言って玲哉に性的な関係を持つことを拒否した
「はぁ…でも、ええの?トラウマを取り除かんくて」
玲哉はそう言いながら瑠依を見つめた
「大丈夫、だと思う。…だから退いて?」
瑠依は玲哉をまっすぐな目で見つめる
「はいはい。退きますよ」
玲哉は、瑠依の言葉に頷きながら、離れた
「……」
瑠依は起き上がって黙る
「で?今日は家に帰るの?瑠依」
玲哉はそう言いながら瑠依の隣に座る
「…家に、帰りたくない…響葉の顔みたくない…」
瑠依はそう言って頬をポリポリと掻く
「でも、明日生放送だよ?一旦帰らんと」
「嫌だ…。ここ泊まる…」
瑠依はそう言いながら見つめる
「…わかったよ。じゃあ、ここで一晩過ごして、明日、朝一緒に練習行こか」
玲哉は少し呆れた表情を浮かべた。しかし、玲哉は瑠依を泊めることにした。
「ありがと。玲哉」
「…まぁ、覚悟してね?俺何かをやらかすかも♡♡」
玲哉はにやりと笑って瑠依に言った。
「……玲哉はそういうことするやつじゃないから…」
瑠依は玲哉の言葉に戸惑いながらも、そう言ってニコッと笑った
「…クス」
「…はぁ。」
瑠依は思わず重たいため息をした
「どうしたん?そんなため息して」
「ううん、ただ明日練習行きたくないなって」
そう言いながら天井を見上げる
「響葉の顔を見たくないから?…うーん、それじゃあ…確かめる?」
「えっ、確かめるって何を?」
瑠依は玲哉の言葉に驚き、思わず反応しながら玲哉の方を見て首を傾げる
「そりゃあ、ね?響葉がほんとに瑠依のことが好きかってことだよ」
「具体的に…なにを…?」
瑠依は恐る恐るそう言うと
「まぁ、これは明日話すよ。今日はゆっくりしな?」
玲哉はそう言って具体的な事は話さなかった
「あ…え、うん。わかった」
瑠依は玲哉の言葉に頷き、玲哉と一緒にゆっくりと過ごすことにした