【柚雪のその後の話~】

人気ない場所にぽつんと一人で立ち尽くしてた柚雪…
「はぁ~~…これは俺振られた?まぁ、分かってた、けど…やっぱ…」
と言いながら柚雪は夜空を見上げると…
「あれ?…輝春じゃん。そこで何してるんだい?」
「…え、あ…稲坂さん…」
そこにはラーメン食った帰りの稲坂がいた
「…?どうしたの?」
と言いながら稲坂は柚雪に近づいた
「…なんもないですよ、大丈夫です。」
近づいた稲坂に無理に笑った
「んー…?そう?」
「…うん」と言って柚雪はこの場を去ってった
「…あ、輝春…。あー行っちゃった…」
この場に残された稲坂はそう言ったあと自分の家に帰った
「…つらぁ~」
ーーー柚雪の言えにてーーー
と柚雪は笑いながら家に着いて中に入って部屋に行った
「やっぱ、俺じゃ無理だったか…。アハハ…」
虚しく思いながらベッドに座り込んだ
「俺…人を傷つけてばっかりだから…人を愛すこと許せないんだろな…」
(俺は…あいみんの事が好きだなのに…何してんだろ…自業自得だな)
するとピロン♪と通知きた
「ん?誰なんだろ」
そこには……
『輝春。何があったのかは聞かない、けど良ければこのおじさんに…話して?輝春』
稲坂からLINEだった
「……余計なお世話だよ…。稲坂さん…」
ケータイの画面を見てそう言いながら横になる柚雪
「あー…明日なんもないから、部屋に引きこもるか…」
side稲坂
「…やっぱり既読無視…か」
そう言いながらケータイを眺める稲坂
「明日様子見に行こか…。あの様子だと心配だしなぁ」
稲坂はテーブルにケータイを置いてベッドに横になって眠りについた
ーーー翌日ーーー
ちゅんちゅん……ちゅんちゅん
「ん〜っ……」
翌日になり、目を覚ました稲坂は起き上がってケータイを取り通知を見る
「…あ、薄塚からのLINE来てる…なんだろ」
『おはよー。稲坂さん。今日、練習はないからどっか食べに行かへん?』
と書かれてた
「……輝春のところに行く前に薄塚と食べに行くか」
そう言いながら玲哉に『おはよう。玲哉。良いよ。12時前に駅で待ち合わせな?』と返した
(ふぅ…さあて…シャワー浴びて準備しよ〜)
と思いながら風呂場に行ってシャワー浴びる稲坂
「……昨日、夜だったあまり見えなかった…けど」
(やっぱり…涙…だよな…あれって)
「ん…追い詰めるのもあれだからな…」
考えながらシャワー浴び終わった稲坂はタオルで拭きながら部屋へと行って着替える
「よし、行くか」
準備して荷物を持って外に出る稲坂
「今日も暑いな……」
と空を見上げて言いながら駅に向かう
「あれ?稲坂さんやん」
駅に向かってる時に前から響葉と瑠依が歩いてた
「ん?あ、燐道達じゃん」
「どっか行くの?稲坂さん」
「玲哉にご飯食べに行かない?って誘われたから。玲哉のところだよ」
「そうなんや。んじゃ俺らはこれからデートしてくるからまたね」
と言って響葉たちは去ってった
「……デート、か。いいな」
考えながら駅に着いた稲坂は玲哉がくるのを待つ
ーーー30分後ーーー
「おーい。稲坂さーん!お待たせ~」
向かいから手を振りながら近づいた
「あ…やっと来た」
「ごめんごめん、家事とかしてたらこんな時間なになってた」
玲哉はそう言いながらへへっと笑う
「いいよ。食べに行こうか。薄塚」
稲坂はそう言って歩き始める
「俺のおすすめの店あるんよ!そこに行こ~」
そう言いながら玲哉は稲坂についてた
「…うん。」
「…?どうしたん?稲坂さん」
言いながら稲坂の隣に並んで歩く
「え?あ、ううん、大丈夫だよ?」
稲坂はなんもなかったようにそう言った
「そう?んならええねんけど…」
玲哉はそう言いながらも首を傾げた
「大丈夫大丈夫」
「あ、ここやで、入ろ」
そう言って玲哉は店のドア開ける
「ありがと」
「いらっしゃいませ~。薄塚様。お席をご案内をしますね」
「はーい」
店員は稲坂達を席を案内した
「何食べる?稲坂さん」
「玲哉のと同じでいいよ」
ーーー食事ーーー
稲坂と玲哉はご飯食べながら会話してた
「…稲坂さん、なんかあったんやろ?いつもの稲坂さんじゃないし」
「…やっぱり、わかるよね~。ちょっとね」
「ちょっとって…?メンバーのこと?」
「んーいや…自分の事だな」
「まぁ、一人で抱え込んだら…あかんよ?ダメそうになったら話してや?稲坂さん」
「アハハ。それは…お互いじゃない?」
「ふぇ…?」
「薄塚も…一人で抱え込まないでね?」
「あ、うん。わかった…。ん?なんで俺が1人で抱え込んでるって……分かったん?」
「まぁ…うん。まぁ耐えられなくなったら…でいいから」
「ん。分かってる。稲坂さん、あんたもやない?」
ここで玲哉の目が真剣になってそう言った
「稲坂さん、あんた柚雪の事好きなんちゃうの?」
「…なんで?なんでそう思うんだい?」
いきなり玲哉にそう言われた稲坂は冷静にそう答えた
「おかんの勘?」
冗談交じりながら玲哉はそう言った
「なにそれ」
そう言われて稲坂も笑ってた
「で?どうなんや?」
ニヤニヤしながら玲哉は見つめながらそう言った
「…んー、まぁ…好きだよ?けどこんなおじさんに向かないだろ〜」
稲坂はそう言ったが心を痛んでた
「あいつがあいみんのこと好きだから、俺の恋は諦めようって?うちの子たちどうなってんのや……もぅ」
玲哉はため息をしたあとそう言った
「え、えぇ?」
そう言われた稲坂は困惑した
「母ちゃん困っちゃうわ…。で?どうするの?賢久」
玲哉はそう言いながら自分の頬に手を当てながらおかん口調でそう言った
「薄塚…おかんしないでよ」
稲坂はハハっと笑いながらそう言った

「まぁ…稲坂さんがそのままでええのなら…ええんちゃうの?」
いきなり玲哉にそう言われた稲坂は稲坂の事をあおり始めた
「このままでいいよ。密かに恋するほうが似合ってるから」
玲哉にそう言われても稲坂は冷静だった
「はぁぁ…あんたねぇ!賢久らしくない。ホンマにこれでええの?!」
玲哉は立ち上がって稲坂の肩に手を置いてそう言った
「ちょっと…落ち着いて、薄塚…。ここ店」
焦りながら稲坂はそう言って座るように促した
「……あ、ごめんなさい」
そう言いながら玲哉は恥ずかしながら座る
「安心して、薄塚と食べたら輝春のところに行く予定だから」
稲坂はそう言ってニコッと笑う
「そう?なら……ええんやけど…」
そう言われた玲哉はほっと胸撫でおろした
「まぁ…輝春が嫌がるかもしれないけど…」
稲坂はそういって頬をポリポリと掻く
「それでも、柚雪のそばに寄り添うんが、大人よ?賢久」
玲哉はそう言ってニコッと笑った
「頑張ってみるよ、薄塚も無理にしないで俺に頼るんだよ?」
稲坂は玲哉に頼るように言った
「ははっ…分かっとるよ」
稲坂にそう言われた玲哉は乾いた笑いをしてしまった
(薄塚も…何かに無理してるんだろうな…)
「…んじゃ、ここは俺が出すよ」
稲坂そう言って立ち上がる
「あ、待って、さすがに俺が」
「いいのいいの、ここは出させて?」
稲坂はニコッと笑い、レジに向かう
「……もぅ」
「はい。これでお願いします」
「かしこまりました、お預けします」
「ごめん、俺が出すつもりやったのに…」
「いいよ。相談乗ってくれたお礼だよ」 
「……ん」
「ありがとうございました!またお越しくださいませ。薄塚様、稲坂様」
会計を済ませた稲坂と玲哉はこの場を後にした
「薄塚…何者…?」
外に出た稲坂は玲哉にそう言うと
「ただの常連だよ。」
玲哉はニコッと笑った
「……そうか」
「今日は付き合ってくれてありがとね!稲坂さん」
「いや、いいよ。気にしないで」
「さあさあ、柚雪の所に行ったれ!」
と言いながら稲坂の背中をぽんと叩く
「うん」
そう言って稲坂は柚雪の所に向かった
「ガンバ〜」
玲哉は稲坂を見送りながら手をひらひらと振った



おやおや~?稲坂さんは密かに柚雪のこと恋してたなんて…想像できなかったですね~(*´艸`)