中学生の時、アニオタであることを隠していた私は高校ではアニメの話を共有できる友達が欲しいと思った。




『二次元少女ミズホですっ!』



ねぇ、この子やばいよ

何それウケる

あはははははっ



入学して早々の自己紹介でやってしまった。

この日から私はクラスで孤立した。

別にいじめられている訳では無い。

だけど、ここにいるのに誰も私の存在に気づいていない、まぁこんな感じ。




あぁー、こんなことなら高校でも隠したまま生きていればよかったのに...







あれから2週間。

まだクラスメイトと話をするどころか挨拶をすることさえもなかった。



「あ!アルミン!いいな〜羨ましい!」

『え?わかるの?』


お昼休み、お弁当を取り出そうと手提げ袋を机の上に乗せた時だった。

私の手提げ袋についている進撃の巨人のキャラクターであるアルミンの缶バッジを指差して私に話しかけてくれた。


「うん!話してみたいと思ってたの...土生さん!」


名前覚えていてくれた...


「土生さんってクラスメイトなのに堅苦しいよね、んー、土生ちゃん!土生ちゃんって呼ぶね!」

『うん!菅井さん!』

「私のことはゆっかーでいいよ!」

『ゆっかー?』

「うん!よろしくね、土生ちゃん!」


ニコッと歯を見せて笑うゆっかー。


ドクンッ


胸が大きく波打った。


「行こ?」

『どこに?』

「んー、秘密〜」


なぜこの時ドクンと胸が波打ったのか。

今ならはっきりとわかるけど、この時の私はまだ知らなかった。







そっかぁ...


出会いはあの日だったんだ


満開の桜を見上げながら私はゆっかーとの出会いを思い返す。



「...ぶちゃん...土生ちゃん...土生ちゃん?」


『え?あ、ゆっかーごめん』


「いいよいいよ〜早く行かないと遅れちゃうよ!」


そう言って、ニコッと歯を見せて笑うゆっかー。


ドクンッ


その笑顔にまた私の胸は大きく波打った。


今日は卒業式。


私の大好きなゆっかーの笑顔はずっと変わらないまま。


でも、ただ一つ変わったことがある。






それはゆっかーに好きな人が出来たこと。







「...あの...さ、も、守屋さんって知ってる?」


守屋さん...

隣のクラスのテニス部の...

でも、何で急にそんなこと...?






「好き...になったの...」







ゆっかーの口から発せられたその言葉。

あの言葉が私に向けられたものだったらどれだけ幸せだったのだろうか。

ゆっかーが想っているのは私じゃない。













「もう、土生ちゃん!行かないなら置いていっちゃうよ〜」


そう言ってゆっかーは意地悪そうな笑を浮かべる。
私たちは顔を見合わせて笑い、ゆっくりと歩き出した。



あれからゆっかーは守屋さんと付き合った。



それでも私の気持ちが変わることはなかった。





「どうしたの?土生ちゃん?」


急に足を止めた私を不思議そうに見つめるゆっかー


『あのね...』


私は一つ息を吸いこんで吐き出す。



『ゆ、ゆっかー、好きだよ!』



「.......土生ちゃん!ありがとう!これからもずっと親友だよ!」



『...ッうんっ!』





“好き”






この言葉は友達としてではなく恋愛感情としての“好き”だということに気づいていてあえてこう言ったのか



それとも初めから友達としての“好き”だと受け取ったのか




そんなことどっちでもいいや、これからもずっとゆっかーのそばにいれるなら。










一筋の涙が私の頬をつたった。

私はゆっかーに気づかれないようにそっとその涙を拭った。

これは卒業の寂しさからか...

それともゆっかーへの想いからなのか...




私は少し先を歩くゆっかーに追いついてこう伝えたんだ。






『これからもよろしくね!ずっと親友だよ!』






─END─



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更新久しぶりになってしまいすみません🙏💦



リクエストについてですが、1度裏のリクエストを締め切らせていただきます。
裏以外のリクエストは引き続き募集致します。
気軽にコメントなどで言ってください☺️
尚、今いただいている裏リクエストはきちんと書かせていただきます。


更新のペースを上げていけるよう頑張りますので、これからもよろしくお願い致します🙇



もも🍑