家族の葛藤 | くも膜下出血~三途の川から戻ってきたよ~

くも膜下出血~三途の川から戻ってきたよ~

2018年7月4日(水)午後15:30分
会社で倒れ→くも膜下出血診断→レベル5→心肺停止からの
復活→会社復帰→現在

 

私達夫婦と共通で仲の良い、同僚に久しぶりに社内で会った。

彼は、夫のアッキーと同期で私達の結婚式にも参列してくれた。

彼の奥さんは、アッキーの元後輩でもあり、夫婦でよく知っている。

 

私が倒れた時もとても心配してくれていたけど、彼自身の奥さんも

7か月前に乳がんが見つかり、幸いにも初期という事もあり手術で悪いところを

取り切る事が出来、リンパへの転移も認められなかったという事で安心していた。

 

「その後、奥さんどう?」と聞いたら彼が「がんばってはいるんですけど。。。」

と話しだしてくれた。

 

奥さんが焦っている。

治療したいのに、いろんな事情で今は薬を止められている。

仕事にも復帰したけど、疲れやすく、身体が思うようにうごかず、ネガティブになる。

ネガティブになるから、眠れない。

眠れないから、また体調もすぐれない。

この、繰り返しで、自分もどうしてあげたらいいか分からない。。。

といっていた。

 

「でも、時々疲れるんだよね。。心配しすぎて。。」と、とても疲れた顔で言っていた。

「アッキーはどうだったんだろう。。。。」と彼が聞いてきたので

 

たぶん、今でもそうだけどアッキーの方がトラウマになっているところがあって

夫が帰宅した時、私がリビングのソファーで寝ていると

「ちょっと!!、ちょっと!!」と必要以上に大きな声を出して私の頬をぺしぺし叩いて

「もう!息してないかとおもうやんか!びっくりした!」といったり、

 

頭が痛いとか、ドキドキするとか言うと、すぐに血圧計をもってきて何度も何度も計るし

 

大きな声で笑うだけで「興奮しないで!」っていうし、

お風呂から出る時は私が滑らないように「ゆっくり!ゆっくり!」と毎回声をかけるし、

そういうも見ると、申し訳ない事したなといつも思う。

 

と答えたら、「みんな一緒だね。だって怖いよ。こっちは元気な訳だからさ。。。本当の苦しみはわかってあげれないから。。何が正しいかわからなくなる」

 

病気をした自分も、もちろん辛いんだけど、それ以上に家族がどんない思いで過ごしているか

彼の顔を見て、もう一回ちゃんと私も考えなきゃと思った。

 

私のしらないところで、夫も悩んでたのかもしれない。

 

夫が時々、飲みにいって終電を逃して帰ってこない日がある。

「まだ、手術して1年ちょっとしか経ってないのに、どういうこと???」って怒った事もあるけど

 

ずっと、しんどかったのかも知れないし、家族にも時には心の休息が必要なんだ。

 

たまには、羽目をはずしたい日もきっとあるよね。

 

昔から私が夫にベタベタなだけで、彼は全くそうではない。

 

だから、私が倒れたその日から、わざわざ私が身に着けていた物全てと

彼自身が身に着けている物を同じ机に並べて写真をとって、「いつもミーコと一緒!」と

意識の戻らない私のLINEに残してくれていたのを見た時はかなり意外だった。

 

この人でもこんな事するんだと思った。

 

夫は転職してまだ1か月しか経っていないときに、私がくも膜下出血を起こしてしまった。

意識を取り戻すまでの数日間、意識が戻ってからリハビリ病院を退院するまでの数か月

まだ自分も新しい職場で慣れない仕事もある中で、可能な限り病院に通い続け、励まし続け、慣れない家事をして、今思えば、どんだけ、しんどかっただろうと思う。

 

自分ばっかり辛いと思って、思うようにならない身体に時々癇癪を起こして、当たっていた自分が恥ずかしい。

 

今日、お家にかえったら同僚君の話しをした後には、改めてちゃんと、ありがとうを伝えようと思う。

 

 

 
渋谷スクランブルスクエアからの眺め