当時、夫に聞いた話。
意識を取り戻して数日後にEICUからSCU病棟にうつる際に
「トイレに行きたい・・」と言ったらしい。
夫や看護師さんが「管(尿管)も入れてるし大丈夫よ」とか「そのまましていいよ」とかおっしゃったようだが頑なに「トイレにいく!」といって聞かなかったらしい。(覚えていないけど)
ずっと、言い続けるので看護師さんが、簡易のふつーの椅子をベッド脇に用意してくださり
パーテンションらしきものをベッドの横に立てて、抱っこされるような形で
「トイレですよ」と言ってその椅子に座らせたら、しばらくすると「出た」と言って満足していたと聞いた。(実際は出てない。)
私はトイレで倒れていたので、もしかすると記憶として残っている最後の欲求を、満たしたかったのじゃないかと言われた。
以前も書いているけど、意識を戻した時に1番最初に出た人物の名前は、上司だった。
「〇〇さん(上司)は大丈夫?」と聞いたらしい。
これは、倒れた当日、上司に送っていた最後のLINEの中に、翌日の重要な面談が控えており、その段取りを連絡していたようだったので、気にしてたんだと思う。
一番最初に出た名前が上司だったので、この話しを聞いた社内の人の中ではちょっとした美談になっていた。
でも、こんな状態になった時でも家族ではなく、仕事の事が優先されていた自分のにちょっと反省した。
そんなに仕事の事で心をいっぱいにするほど、何をそんなに頑張っていたんだろうか。
あってはならないけど、もし今度同じ事が起こったら、絶対に夫の名前を一番最初に呼びたい。