明らかに、最近ヒマだ。
することもなく、早上がりした帰宅途中、通りかかったファストフード店は大混雑。(((゜д゜;)))
多くのレストランが売り上げを落とすなか、ファストフード業界は業績を伸ばしている。
などという報道が、さらに拍車をかけ、客足をファストフード店に向かわせているのかもしれない。
なんちゅうか、こういうときのアメリカ人の、右へならえ的な行動は、ほんと驚くばかりだ。
不景気だからメシはファストフードで、って、不景気に影響されてない人たちもきっと、先を競ってハンバーガーやタコスを食べてるに違いない。
ある種の流行みたいなもんだ。┐( ̄ヘ ̄)┌
だが、こういうの、私はあまり心配しない。アメリカ人は熱しやすく冷めやすい。すぐに飽きるに違いない。
こんなご時世で、客が減ったと嘆いてはいても、それでも、ちゃんと客はやってくる。
ヒマな時間、することがなければ従業員同士の親交を深めるため、おしゃべりに興ずる、というのが鉄則。о(ж>▽<)y ☆
スシバーのカウンターをはさんで、ボスとスシマンと親交を深めていると、1人の若い女性客が。
テイクアウトのオーダーをしたいの。
レジカウンターで伝票を書き始めた私に、彼女は言った。
4人で食べるから、これもらうわね。(o^-')b
テイクアウトのオーダーで、先に食べる人数を告げる客はめずらしい。
不意をつかれて、遠い目になってしまった私をよそに、彼女はカウンターのなかに手をのばし、
テイクアウト用に用意されている、割り箸やナプキン、そして、しょう油に使い捨ておしぼりなどを、次々とつかむと、カウンター横にぶらさげてある、持ち帰り用のビニールバッグを一枚ひきちぎり、その中に入れた。(-""-;)
それらテイクアウト用の備品は、たしかに客の手の届くところにある。が、そこは、明らかに私の陣地だ。
客が勝手にセットを用意してくれて、手間が省けた、と喜んでる場合じゃない。
こちとらヒマで、時間はたっぷりある。
勝手に人のもの、触るなよ。
ラーメン屋のカウンターで、となりの人のギョーザをとって食べるようなもんじゃないか、それ。( ̄^ ̄)
などと、思いつつも、オーダーを聞いてあげる。
チキンテリヤキはできる? カリフォルニアロールは?
いや、ふつーにあるだろ、というような定番メニューについて尋ねた彼女は、
ちょっと、一緒に食べる友達に電話して、何にするか聞いてみるわ。
と言うと、携帯をバッグから取り出した。
もしもし、あのね、いまスシレストランにいるんだけど…。(^o^;)
と、電話の相手と何を頼むのか相談しているようだ。
しているようだが、その話し方が、どこかぎこちない。なんだか一人芝居をしているように見える。
もしかして、電話の相手は、
時報か天気予報じゃないか? もしかしてFAXのピーヒョロロか?(・・;)
え、なに? うるさくて聞こえないわ。(;´▽`A``
私と目が合った彼女は、突然、大きな声でそういうと、外で話してくるから、とでも言うように、店の入り口を指さして、電話の向こうのピーヒョロロと話しながら、店の外に出て行った。
そして、
二度と戻ってこなかった。orz
どうやら彼女は、持ち帰り用の割り箸やしょう油が欲しかっただけらしい。
しかし、それだけのために、そんな大芝居が必要なのか…。
と思えば、別の日。
プラスチックバッグをぶら下げた中年女性が、オープン直後にやってきた。
バッグのなかには、色も形もてんでばらばらの、しょう油皿が入っていた。それらはだいぶ使い古されて、くたびれたものばかり。
その中年女性は、おもむろにバッグの中身を私に見せると、なんの悪びれる様子もなく、こう言った。
私ね、いろんなレストランのしょう油皿を集めてるの。よかったら、ここのレストランのも一つ欲しいんだけど。(*^▽^*)
は?(;^_^A
あんたの集めてるのがしょう油皿でよかった。もしそれが、1万ドルの札束だったら、あんた、強盗だよ。(`∀´)
申し訳ありません。あいにく当店では、しょう油皿を使用しておりませんので。(;^_^A
と、うずたかく積み上げられたしょう油皿を背にした私は、一芝居打ってみた。
中年女性は不審顔で、それでもあきらめて、おとなしく出て行った。
やった、こないだの割り箸の敵をとった。
ヽ(゜▽、゜)ノ
タダでなにかをもらうために、努力を惜しまない人たち。
これらもみな、不況のせいなのか。不況を乗り切るために流行ってる何かなのか。orz