【読書記録】252冊目「ソン・ウォンピョン アーモンド」
主人公ユンジェ。
彼は生まれつき扁桃体が小さい。
そのため人が本来兼ね備えている感情がどんなものかわからない。
母は感情がどういったものかを必死でユンジェに教え込む。
祖母は、そんなユンジェを怪物と呼びながらも深い愛情で
包んでいた。
苦労しながらも家族3人で、穏やかに過ごしていた日々は
通り魔によって切断されてしまう。
ユンジェは生き残り、祖母は亡くなり、母は瀕死の状態に・・・
母を見舞いながらも、日々淡々と生きていくユンジェの日常。
その日常に潜り込んできた少年ゴニとの出会い。
ユンジェがあまりに淡々としているので、ゴニの激しさが
さらに際立っています。
とがったナイフが、他人を自分をも傷つけている。
そう生きねばならなかったゴニがあまりにも可哀そうで
辛い。
作者であるソン・ウォンピョンは、映画監督もされているそうで
この作品も映画を観ているような錯覚に陥りました。
淡々としている。それでもページをどんどんめくりたくなる作品。
私は折に触れ、この作品を読み返したいと思いました。
深く心に残る作品の1つです。

