話法とは簡単に言えば「話術」の事で、もっと簡単に言うと「話し方」の事です。

 

 

話法にはその人の思考の癖が出やすく、また、その時々の心理状態も出ますし、言葉のチョイスで育った環境などが、声の出し方で緊張の度合いが…など色々な事が分かってしまうものです。

 

現在、日本全国全ての産業従事者を敵に回した静岡県の川勝知事。

 

わざわざ会見まで開いて謝罪はしたものの撤回はせず、そして「辞職表明したのはリニアの問題が一区切りしたから」と言い、会見でも長々と自分の功績を話していました。

 

これは一連の差別発言に目がいかないようにしようとしているためと素直に謝れない「プライドの高さ」から来るものです。

 

プライドの高さが垣間見えるシーンは会見の中にもありました。

 

「自分は産業を大事にしていた」といいながら「切り取りだ」「誤解だ」として段々と「責任は自分以外にある」という流れに持って行こうとした時に「自分以外=生産者と産業全体」と気が付いたのでしょう突如「生産者には自信を持って頂きたい」などと上から目線で言い始め、これも結局多方面の神経を逆なでする形になりました。

(生産者や産業従事者は自信があるからこそ今回の事を怒っているのです。)

 

つまり、リニア問題にかこつけて「差罰発言」を「差別発言でない事」にして「何とかカッコ付けて終わりたい」という事です。

 

記者もこう聞けばいいのです。

「撤回しないという事は、あのような発言を高貴な方々がしてもおかしくないというお考えなのですね」と。

 

こういう事になったのは、そもそもの話法が「分断話法」だからで、本人にはそれを納得させられるほどの話術も無く、理解出来ない理論をこねくり回して「理解できない方が頭が悪い」という論法に持って行く典型的な「俺の話が分からない奴はみんなバカ」思考の人間です。

 

「分断話法」を使う人には「優生思想(自分は他人より優れていて、他を蔑ろにしても構わないという思考)が強い」という特徴があります。

 

この思想は世界的に見ればナチスがそうっですね、また、再選を狙うアメリカのトランプ氏も優勢思想を分断話法の中に取り入れる事でも有名です。

身近では、会社や家庭でも兄弟に優劣をつける親がいたりもしますね。

 

この分断話法は「自分達より劣っている者や悪い者、つまり攻撃標的をつくり、そこに向けて『戦おう』という仲間意識を煽る」という特徴があります。

 

仲間意識を煽るという意味では有効な話法ではありますが、次々に敵をつくらなければならず、結果的に敵を増やしたり大きくしたりと自分の首を絞める形で終わる事が多いのも特徴です。

 

「先を考えながら喋る」という行動は、いわゆるお勉強が出来る「頭の良さ」ではない「冷静な会話スキルが必要」なのですが、分断話法を使う人は周りを煽りながら自分も高揚してしまう人が多いため「調子に乗った発言」をしやすく、またプライドが高いためカッコ付けたがり逃げ道が無くなると「自分は被害者」と言い始めます。

 

今回の川勝知事も、なぜか「私の心も傷ついた」なんて発言し始めていますね。

で、これ、私たち以前も聞いたことがあるんですよ。

 

覚えておいででしょうかはてなマーク

「99の不適切言動」で一躍有名になった岐阜県岐南町町長セクハラ事件の町長が「こちらも被害者」と言ったのとまったく同じ流れなんですよ。

 

あちらはパワハラでこちらは差別発言という違いはありますが、どちらも調子こいてやらかした事の後始末がひど過ぎるのは同じ。